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甲子園の風BACK NUMBER
「気合を入れる、とか嫌いなんです」野球部から東大合格者2名…“公立進学校で野球も強い”東筑のナゾ「監督は数学の先生」「怒るときは3分以内」
posted2026/08/05 11:36
東筑野球部の練習メニューに走り込みはない。が、生徒たちが意欲的に体力トレを選択していく(2019年撮影)
text by

樫本ゆきYuki Kashimoto
photograph by
Yuki Kashimoto
福岡の公立校・東筑。135校131チーム出場の福岡大会を制し、今夏の甲子園に出場する。昨秋の明治神宮大会の優勝校、九州国際大付をも倒した県内屈指の進学校。なぜ強いのか。同校を長年取材するノンフィクションライター・樫本ゆき氏がレポートする。【全2回の2回目】
「気合を入れるのとか、嫌いなんです」
東筑の前監督、青野浩彦はサラリとこんな言葉を残す。
「気合を入れるのとか、嫌いなんです」
2時間の試合で序盤から気合を入れすぎると、後半は尻すぼみになるという。
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集中できる時間は1球5秒として100球で500秒、つまり約8分20秒。単発でいかに集中できるか、それを意識することの方が現実的だという。
「ミーティングもしない」と明言する。長々と話を聞かせても、生徒は聞く耳を持たない。「怒るときは3分以内」とも決めている。叱るにしても、伝えるにしても、短く鋭く。それが青野流だ。
チームワーク、礼儀、忍耐力。そういったお馴染みの「野球の効用」は語らない。
「チームワーク、チームワークって、美談のように言うつもりは全くない。みんな性格違うんだから」と言い切る。共通の目標さえあれば、チームワークは自然とできてくる。ラベルを貼るのではなく、目的から逆算する。
青野が考える野球の楽しさは一つ。「打つのは楽しい」である。

