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甲子園の風BACK NUMBER
「一般入試9割で甲子園」福岡の東筑はなぜ強い? 野球部から東大合格の公立進学校「高校野球は人間形成が目的ではない」「勉強する習慣は絶対に必要」
text by

樫本ゆきYuki Kashimoto
photograph byYuki Kashimoto
posted2026/08/05 11:35
東筑野球部の練習場は「共用グラウンド」。他部の生徒同士で声をかけ合うことで成り立つ
「甲子園は強豪私学、進学校の二極化」
青野は現在の高校野球におけるトレンドを次のように分析する。
「甲子園は強豪私学か進学校かの二極化になっています。甲子園に行くにはどうしたらいいかを、福岡県内の保護者もよく見ています」
取材すれば他にも、朴訥な、しかし示唆に富む言葉をさらりと話す。
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「野球で一生メシが食えるわけではない」
「勉強する習慣は絶対に必要」
「進学校のメリットは練習時間が短いこと」
「気が利かないプレーは僕に怒られます」
一方で、高校野球で使われがちな定型句は使わない。
「『人間教育』は一切使いません」
たとえば、高校野球の世界で頻繁に登場する「人間教育」という言葉。指導者が選手を叱り、苦しい練習を課す。人間性の成長によって野球部も強化され、社会で通用する人間になる……。「人間教育」は、ある種の定番の語り口だ。
ところが青野は、このフレーズを一切使わない。
野球がうまくなれば人格者になるわけでも、人間教育を看板にすれば立派な人間が育つわけでもない。そうした見せかけの言葉を、青野は「一切使いません」ときれいに切り捨てる。
「校庭の水を出しっぱなしにしてたり、ボールが落ちたままになっていたら注意しますよ。でも人間教育って大上段に言うことはないですね」
では、スポーツの中で人はいかに育つのか。青野はこう答える。

