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「ウチの子って恵まれている」東大・京大に100人以上が進学…超進学校で「ガチ部活をする意義って何?」41歳監督が語った“意外な答え”の真意
text by

別府響Hibiki Beppu
photograph byShiro Miyake
posted2026/08/05 11:02
今夏のインターハイへの出場を決めた東大寺学園ハンドボール部のメンバーたち。その監督が考える「超進学校であえて部活に打ち込む」意義とは?
言うまでもなく学生の本分は勉強である。「ちゃんと勉強をする」ということが評価されるのは、当然と言えば当然である。一方で、当たり前の尺度が、当たり前に評価される世界線というのは、実は現実社会にそう多いわけではない。
安井がそう考えるようになったのは、自身の経歴が大きく影響しているという。
安井は東大寺学園を卒業後、京都教育大学へと進学し、国語教諭として母校に戻ってきた。教育大を進路に選んだのは、もともと国語の教師になりたいという夢があり、それが固まっているならば「大学時代から専門的に教育学を学べる大学に進む方が良いだろう」というシンプルな考えからだった。
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一方で、当時も現在以上に圧倒的な進学実績を誇っていた東大寺学園において、周囲からはそんな考えは異質なもののように見られた。
「成績もそこまで悪くはなかったので『なんで東大や京大に行かんの?』とか当時の同級生からは普通に言われましたね」
だが、もともと目標があって進学先を選んだ安井の目から見れば、偏差値という数字だけに捉われて進路を選ぶことは、意味があるようには思えなかった。
そして実際に大学に進学し、教育現場でのフィールドワークを進める中で、いかに自分がいた世界が狭く、特殊なものだったかを痛感したという。
地域、学校…それぞれにある“価値観の違い”
「学校の種類や地域によって学力の差ももちろんありますし、それだけではなくて……何と言うかそれぞれ全然違う“文化”で生きているんですよね。学力が評価されるのか、ツッパっているカッコよさが評価されるのか。それとも趣味の世界が尊重されるのか。それはどちらが良い・悪いという話ではなくて、単純に違う世界がある。自分が想像していた“学校”って、いかに狭くて偏っていたのかというのがすごく良くわかったんです。
だからもしハンドボール部の生徒たちがそういうことに気付かないまま大人になって、仮に社会を動かすような立場になってしまったら……それはやっぱり良いことではないですよね。でも、スポーツってそういう尺度を取っ払ってくれるでしょう」

