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アンタッチャブル以来のM-1決勝なのに…事務所社長に怒られた真空ジェシカの告白「あんなことしてたら、仕事も来なくなるぞ!って…」
posted2022/02/27 17:00
text by
中村計Kei Nakamura
photograph by
Shigeki Yamamoto
人力舎では2004年王者のアンタッチャブル以来のM-1決勝進出となった真空ジェシカ。「一日市長」のネタで上沼恵美子さん、オール巨人さんら審査員から「センスを感じる」と称賛された。しかしその決勝前、事務所社長から“ある件”で怒られていたという(全3回の1回目/#2、#3へ)。
アマゾンで「ジャケット 変」で買った
――毎年、M-1予選で見かけるたびに「あの人たち」だ、と思っていました。それぐらい風貌にインパクトがありますよね。特に、川北さんのアヤシイ感じが、なんとも。昔から髭を生やしていたのですか。
川北 髭を伸ばし出したのは5年前ぐらいです。最初の頃は、出番のたびに髭を剃っていたんですけど、時間がかかるし、肌も弱いし、別に髭を剃ったところで、そんな清潔感も出なくて。だったら、いいや、と。
――独特なデザインの白いジャケットも似合ってますよね。
川北 アマゾンで「ジャケット 変」で検索しました。これなら、誰も着てねえよな、と思って。象形文字がプリントされているんです。ただ、あれ、もう生産されてなくて。この前、ロケで泥だらけになっちゃったので、もう変えざるを得ないですね。
人力舎では「とんでもない快挙だ!」
――準決勝後、ファイナリストが発表されたときのことを振り返っていただきたいのですが、2番目に名前を呼ばれたんですよね。ガクさんは、ちょっと遅れて、思わず声が漏れていました。
ガク 感情がぜんぜん追いつかなくて。今呼ばれたの、僕らのエントリーナンバーだよなって。で、続けて「真空ジェシカ」って名前を呼ばれて、ん? 自分らのこと? うわっ、自分たちのことだ! ウワー! みたいな。
――川北さんは番号が読み上げられた時点で気づいていましたよね。
川北 そうですね。毎年、嘘つけ、って思ってたんですよ。決勝進出者の反応が遅いので。自分の番号ぐらい覚えられるだろ、って。なので、なるべく早く反応してやろうと思っていたんです。
――エントリー番号は「76番」と2桁でしたが、これは申し込み順なんですよね。
ガク そうだと思います。張り切ってる感じになっちゃって嫌でしたね。
川北 メチャクチャ恥ずかしかったです。前のめりで。
――ちなみに、今回のファイナリストは、何の順番で呼ばれたのですか。例年、エントリーナンバー順やアイウエオ順だと、途中で、自分はもう呼ばれないというのがわかってしまうので、一捻りあるんですよね。