テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
膝や腕の懸念があっても…大谷翔平が「佐々木朗希の肩をポン」「少女にボールを」「囲み取材で変顔」“テレビに映らない素顔”を番記者は見た
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byNicole Vasquez/Getty Images
posted2026/07/23 11:25
膝や腕の状態が報じられがちの大谷翔平だが、ドジャースの日々での“テレビに映らない”姿とは
私は他の日本メディアとともに記者席を飛び出し、本塁打球を捕ったファンを探してスタンドへ向かった。ところが、「もうセキュリティーに連れて行かれたよ」と説明される。いつもなら記者証を見せれば入れるエリアにも、この日は入れなかった。「あれ?」。少し不思議に思いながら記者席へ戻った。
13連戦最終日の8日。15時15分ごろ、クラブハウスの自身のロッカーの前の椅子に座り、先発登板の準備に入る佐々木朗希の肩を、大谷が後ろから軽く「ポン」とたたいた。驚いて振り返る佐々木。大谷は何事もなかったように笑い、そのまま自分のロッカーへ向かっていった。その後、大谷はブルペンへ向かった。右上腕二頭筋に違和感を訴えて以降、初めてとなるブルペン投球。31球を投げ終えると、表情は明るかった。
この日は今季2度目の大谷のボブルヘッドデーでもあった。
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毎年、大混雑になる人気イベントだが、この日は先着5万4000人への配布に対し、試合中に発表された観衆は4万9996人。「意外と空いているな」。そんなことを考えながら球場を見渡した。
囲み取材で変顔…テレビに映らない姿は数多い
試合後、佐々木が囲み取材を受けている横を、大谷と山本由伸がクラブハウスから出てきた。大谷は突然、目を大きく見開いた“変顔”を佐々木へ向ける。笑わせようとしているのは明らかだった。佐々木は必死に表情を崩さず、そのまま囲み取材を続けた。テレビカメラも気づかない、ほんの数秒のやり取りだった。
300号本塁打、右上腕二頭筋の違和感を覚えてから初めてのキャッチボール、そしてブルペン投球、そして13連戦の締めくくり。ニュースになる出来事は数多くあった。
それでもこの3日間で私の記憶に一番残っているのは、少女へ投げた1球と、佐々木の肩を軽くたたいた「ポン」、そして囲み取材中に見せた“変顔”だった。数字や記録では伝わらない、何気ない一瞬。そんな場面に触れるたび、「テレビには映らない大谷翔平」は、まだまだたくさんあるのだと感じる。〈つづく〉

