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日々是バスケBACK NUMBER
「完ぺきな選手」ではなかった八村塁は、なぜレイカーズで愛されたのか? NBAスター軍団の中で輝いた2つの理由「ルイは歴史の一部だと思っている」
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宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byKenneth Richmond/Getty Images
posted2026/07/23 06:20
3年半在籍したレイカーズを退団した八村塁(28歳)
レイカーズに加入してから毎年成長を見せたことも、ファンにとっては嬉しいことだった。加入当初には、まだ3ポイントシューターとして評価されていなかった彼が、3年半でリーグでもトップクラスのシューターとして活躍するまでに成長したことは、レイカーズとしての誇りでもあった。ドラフトで指名した選手が長く在籍せずに去ることが多いチームだからこそ、生え抜きでなくても自チームで成長した選手には愛着が湧くのだ。
成長の結果がレギュラーシーズン44.3%、プレイオフ56.9%という昨季の3ポイント成功率だ。昨季が終わった時点で、プレイオフ通算3ポイント成功率は51.6%(157本中81本)で、試投数100本以上の選手の中でリーグ歴代首位に立っている。
2023年、レイカーズに入って最初のプレイオフ1回戦で、メンフィス・グリズリーズが八村をノーマークにして3ポイントを打たせる作戦を取ったことを思うと大きな成長だ。実際、そのシリーズ初戦で八村は6本中5本の3ポイントを決め、グリズリーズの作戦は裏目に出たのだった。レイカーズがカンファレンス決勝まで勝ち進んだ、その最初の一歩となったのは間違いなく八村の活躍で得た勝利だった。
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それからも、八村は高確率のシュートでチームの窮地を何度も救った。大事な場面での勝負強さに加え、昨年12月のラプターズ戦でレブロン・ジェームズのアシストで決めたブザービーターの決勝3ポイントや、八村自身のレイカーズでの最終戦となった5月のオクラホマシティ・サンダーとの試合終盤で決めた4ポイントプレーなど、印象的なシュートシーンが多いことも、ファンから愛される理由のひとつであることは間違いない。
レイカーズの方向転換
それだけファンからも愛され、チームの戦力にもなっていた八村。彼自身は愛着があるレイカーズに残りたいという気持ちを以前から表明していたのだが、再契約にはならなかった。
もともとレイカーズはこの夏を大型補強のタイミングとして考えており、ドンチッチ中心のチーム構築に大きく動いた。そのための最優先補強ポイントがドンチッチとの相性がいいディフェンス力のあるセンターで、実際、ユタ・ジャズとのトレードでウォーカー・ケスラーを獲得した。
ただ、彼を獲得するためには、八村を含むFA選手たちのバード権(サラリーキャップを超えても再契約できる権利)を放棄する必要があった。現役続行を決めたレブロンがFA交渉解禁直前に別のチームに移籍することを通告したことでこの動きは加速。レイカーズは新たな選手を次々と迎え、大きく方向転換した。八村については、ドンチッチの残留希望選手リストに名前があったとも伝えられるが、昨季より若く、運動能力が高く、攻守で複数のスキルを持つ選手の獲得が優先され、その変化の波の中から八村ははじき出されてしまった形だ。
レイカーズを離れることが確定した後、八村は自身のSNSにレイカーズでの思い出の写真を何枚か投稿して、こうメッセージを添えた。
「すべてのいいことには終わりが来る。そして、間もなく新たな章が始まる」
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後編では、新天地となったクリッパーズ移籍の舞台裏をレポートする。〈つづき→後編〉


