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甲子園の風BACK NUMBER
センバツ王者・大阪桐蔭はなぜ敗れたのか?「高校生は打てない」「大阪桐蔭史上最高のピッチャー」を擁したが…ベテラン記者が感じていた“ある不安”
text by

沢井史Fumi Sawai
photograph byAsahi Shimbun
posted2026/07/21 11:03
大阪府大会の4回戦で大阪立命館に敗れた大阪桐蔭ナインと西谷浩一監督。センバツ王者にまさかの波乱が待ち受けていた
だが、初戦の熊本工戦で先発したのは背番号10の2年生の大型左腕・川本晴大だった。
2回戦の三重戦で先発マウンドを託された吉岡は、被安打2ながら7個の四球を与えるなどして4点を失い、5回途中で降板している。その後、大接戦となった英明戦でも登板機会はなく、準決勝の専大松戸戦で7回を投げ5安打1失点(3四球)と片鱗は見せたものの、決勝の智弁学園戦は川本が15個の三振を奪って完投勝ちし、センバツを制した。
後輩の躍動を喜びつつも、エース番号を背負う自分が柱になれなかったことを吉岡は歯がゆく思っていただろう。後日、学校で行われた優勝報告会でも、笑顔が絶えないエースが優勝メダルを首にかけつつも、囲み取材ではやや硬い表情を見せる吉岡の姿があった。
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その後、春の府大会でも登板はなし。身体の状態を見ながら夏を見据えじっくりと調整を重ねていた。
6月の末に大阪桐蔭グラウンドで夏の大会を前に取材に応じた吉岡は「夏こそは自分が柱になりたい」と最上級生としての意地ものぞかせていた。直前の報徳学園との練習試合では7回を投げ無失点と順調なようにも見えていた。
センバツで覚醒の大型左腕に「アクシデント」
ところが大阪大会開幕直前にセンバツ優勝に貢献した川本がベンチから外れるという衝撃のニュースが流れた。原因は左肩のコンディション不良だった。
そのため吉岡、そして今春の府大会で経験を積んだ左腕の小川蒼介らで大阪を勝ち切れるか。それが最大のテーマであり、課題にもなっていた。
ただ、結果的にその懸念は現実のものになる。
<次回へつづく>

