- #1
- #2
プロ野球PRESSBACK NUMBER
江夏豊の怒り「記事を書いた新聞記者は俺の前から消えた」黒い霧事件“作られた八百長疑惑”とは何だったのか? 本人が激白「たまたま暴力団の組長が…」
posted2026/07/12 11:01
球界を揺るがした八百長スキャンダル「黒い霧事件」に巻き込まれ、謹慎処分を受けた江夏豊。実際は完全に無関係だった
text by

江夏豊+松永多佳倫Yutaka Enatsu + Takarin Matsunaga
photograph by
Sankei Shimbun
「酒、タバコ、麻雀」から江夏が手放したもの
担当医からは、「酒、タバコ、麻雀のどれかを辞めないと命は保証できない」と通告された。酒とタバコはともかく“なんで麻雀?”とは思ったが、要は「とにかく節制しろ」という意味だったのだろう。
俺は何の迷いもなく「酒」を選んだ。未成年だった入団1年目から飲んではいた。後に「当時、大阪だけは高校卒業したら飲んでもよかったからな」とネタにしてよく突っ込まれたりしたものだが、おおっぴらに飲んではいた。けれど、美味しいと思ったこともいい気分になれたこともなかったし、体質的にもあまり合わなかった。ただ周りがみんな酒を飲んでいるから、という付き合い方だった。ウチはお袋も兄貴も酒飲みだったが、それを見て育った俺は酒にあまり良い印象はなかった。もともと“俺は成人しても酒は飲まない”と思っていたくらいだったので、アルコールはスパッと止められた。
「黒い霧事件」に巻き込まれて謹慎処分
この70年シーズンはいろんなことが重なった、いや重なりすぎた。
ADVERTISEMENT
球界では「黒い霧事件」が発覚し、反社会的組織から金品を受け取って八百長に加担したとされた選手が69年オフから70年シーズン中までの間に検挙された。6人が永久追放となるなど、国会をも巻き込む社会問題になった。
やんちゃなイメージが付いていた俺も巻き込まれた。今、“そりゃそうやな”と思った読者、気持ちはわからんでもないが、よく聞いてほしい。先入観でどれだけの人が傷つけられているのか、胸を当てて考えてほしい。思うだけならまだしも、推測だけで口にするのだけは絶対にやめてくれと声を大にして言う。

