- #1
- #2
サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「消極的になった。たらればですけど…」中村敬斗が明かした“後悔”…逆転負けのブラジル戦後半、日本の交代カードはなぜ“守備的”だったのか?
text by

矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byAFLO
posted2026/07/04 11:00
ブラジル戦の翌日、取材に応じる中村敬斗
“消極的な戦い方”を選手も後悔していた
相手に押し込まれて耐える時間が続いていれば、守備にほころびが生じる可能性はどんどん高まるもの。それに、ブラジルは圧力がすさまじく、いつもならできているカウンターのチャンスも作れない。日本は時間が進むにつれて防戦一方になり、攻撃する時間もパワーも失っていった。
試合後には、前に出て行く意識が足りなかったことを悔いている選手の声も聞こえた。
その一人である中村は、「先制点を取ったあとに無理やり仕掛けるのは難しかったけど、消極的になった。攻撃は最大の防御じゃないけど、もうちょっと2点目を狙いにいく姿勢が、自分も含めて足りなかったかな……。たらればですけど……」と悔やんでいたのだが、ベンチワークの部分でもう少し前向きの矢印をピッチに注入することで、ブラジルからの圧を軽減できたのではないか。守備的な選手を入れるだけではなく、相手に守備を意識させることもまた最大の守備になる。
ADVERTISEMENT
もっとも、攻撃の交代カードが十分に機能しなかった背景には、大会前から日本が抱えていた事情がある。
後藤と塩貝はなぜ使われなかったのか?
昨年12月、森保ジャパンで最多得点を誇っていた南野拓実が負傷し、長期離脱を余儀なくされた。その時点ではまだ対応策を練る時間があったが、5月の代表メンバー発表のわずか6日前に三笘薫が負傷したのは大打撃だった。森保監督は、三笘の穴を埋める存在として代表経験の少ない後藤啓介と塩貝健人の2人を抜てきした。選出時の代表キャップは後藤が3試合、塩貝は1試合という異例の数字だった。
指揮官は昨年9、10、11月の代表活動で何人もの攻撃的な若手メンバーを招集して国際親善マッチで試してきたが、既存の選手を脅かす存在はなかなか出てこなかった。その中で、後藤と塩貝は所属クラブで昨シーズンに見せた成長ぶりを買われての選出だった。

