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「ラストチャンスだぞ」戦力外も覚悟した育成入団7年目のカープ持丸泰輝が掴みつつある正捕手への道のりと課題「まずは守備と考えて…」

posted2026/06/22 17:00

 
「ラストチャンスだぞ」戦力外も覚悟した育成入団7年目のカープ持丸泰輝が掴みつつある正捕手への道のりと課題「まずは守備と考えて…」<Number Web> photograph by SANKEI SHIMBUN

捕手としての能力を高め、7年目にして定位置を掴みつつある持丸

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前原淳

前原淳Jun Maehara

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SANKEI SHIMBUN

 広島が3連覇を達成した2016~18年、捕手王国は盤石に思われた。石原慶幸と會澤翼の2枚看板がいて、その後ろには若き坂倉将吾が控えていた。「正捕手が育てば10年安泰」とも言われるポジション。だが今季、その広島が正捕手不在という問題に直面している。

 正捕手と期待された坂倉は4月18日のDeNA戦を最後に捕手で先発出場していない。石原貴規も武器とした送球面で精彩を欠き、課題の打撃やリード面に不安を残す。38歳の會澤への依存は世代交代の停滞につながる。

 そんな苦しい捕手事情の中で、一軍のマスクを託されるようになったのが7年目の持丸泰輝だ。

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 19年育成ドラフト1位で入団し、3年目の22年に支配下選手登録された。同年には一軍で5試合に出場。だが、昨季まで3年連続一軍出場なし。昨オフには戦力外通告も覚悟した。

「二軍にいた3、4年は危機感しかなかった。打撃成績を残せなかったし、出場数も減っていたので、クビになるかもしれないなと思っていた」

 契約更改時には、球団からはっきりと「ラストチャンスだぞ」と言われた。

 春季キャンプでも、オープン戦でも一度も一軍に呼ばれなかった。それでも今、千載一遇のチャンスが巡ってきた。「チャンスはピンチと表裏一体」という言葉を胸に戦っている。

自ら放棄したチャンスの数々

 これまでは、巡ってきたチャンスを自分でピンチに変えてきた。

 支配下選手登録されたばかりの22年6月23日の阪神戦で初スタメンの機会を得て、新助っ人のドリュー・アンダーソンとバッテリーを組んでマスクを被った。プレーボール直後、失策と安打で無死一、二塁となった。近本光司への初球を捕球できずにピンチを広げると、3球目には先制打を許した。さらに次打者・佐藤輝明の2球目もそらし、三走の生還を許した。7回表まで2投手とバッテリーを組み、失点は初回の2点だけだった。だが、7回2失点の結果以上に、1イニング2捕逸は捕手としてのマイナスイメージを強く印象付けた。

「試合が始まる前はいけるなと思ったんですけど、エラーから走者を背負ってテンパッてしまった。最初の印象は大事だと思っていたんですけど、ああいう形になってしまった」

 一軍から遠ざかり、2年後の24年シーズン開幕前の3月に再びチャンスを得た。地元北海道にできた新球場エスコンフィールドでの日本ハムとのオープン戦に帯同。3連戦の3戦目には、新井貴浩監督体制下では初めてスタメンマスクを被った。だが、結果はほぼ同じだった。フル出場して床田寛樹ら6投手とバッテリーを組んで4失点。打撃では3打数無安打。数字以上に1捕逸を記録した守備への不安を露呈する結果となった。

【次ページ】 監督も認めるレベルアップ

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