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マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
「長かったです」好調・西武で“苦節5年”の188cm右腕が初勝利…「13試合連続無失点」22歳・黒田将矢とは何者か? 恩師は「苦しいところで妥協しない」
text by

安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byJIJI PRESS
posted2026/05/25 06:00
プロ5年目で初勝利を挙げた西武の22歳・黒田将矢。リリーフで13試合連続無失点を記録するなど好調のチームに貢献している
八戸工大一高、初回の守り。ライトの定位置に走っていく長身で長い手足の選手の後ろ姿に目を奪われた。
「うわっ、いいなー」
思わず、声が出た。188cmの長身と長い手足がかっこよく躍動している。大型選手独特のアンバランスがかけらも見られぬアスリートの走り。腕を前後に大きく振っても、頭がまったく揺れない。柔軟で強靭なバネが、草原を駆け抜ける野生動物を連想させてくれる。
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後方へ力強く蹴り上げていくスパイクの足の裏が、はっきりこちらに見えている。投手が他のポジションを守りに行くときによく見せる、「今日は外野かぁ」みたいな「心の曇り」がかけらも見えない。心身ともに躍動しているアスリートの走り。全身のボディーバランスがすばらしい。
思わず「夢」を見てしまいそうな、間違いなくスカウト好みの、フレッシュでエネルギッシュな投手に見えていた。
「ピッチャーでも、外野でも…野球は楽しい」
「ピッチャーでも、外野でも、どっちやっても、ほんと野球は楽しいです。外野をやってみると、外野のたいへんさも面白みもわかるし。やってみないとわからないですからね。でも、ライトまで全力ダッシュするのって結構たいへんなんですよ」
当時、黒田将矢投手は、そんなことを言って笑っていた。その快活な表情が、今もはっきりと記憶に残る。
混戦模様の3回二死一塁から、八戸工大一高・黒田将矢投手がリリーフのマウンドに上がる。
