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「すごいよ、モノが違う」ディープインパクトが“最強種牡馬”として遺したもの「世界中からいい繁殖牝馬を買い続けられたのはディープがいたから」
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軍土門隼夫Hayao Gundomon
photograph byPhotostud
posted2026/05/28 17:02
ターフを退いてからも産駒たちが次々に好成績を収め、数多くのGI馬を輩出したディープインパクト
「あそこからだと思います。馬体の大きさとか立派さだけでなく、馬それぞれの良さを目標にできるようになったのは。ストライクゾーンが、明らかに広がりました」
パラダイムの変化は、ディープインパクトが引退し種牡馬になってからも続いた。
「ディープの仔も同じような傾向があったんです。馬体もそうですし、トレーニングも早くからハードに行うことばかりが正解ではなく、体と成長に合わせて行えば必ず走ってくれる。そんなディープと同じイメージで馬作りをすることができるようになっていきました」
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そうやってディープインパクトが変えた馬作りへの意識が今に活きている例として中島が挙げるのが、ディープインパクトではなく、その兄ブラックタイドからキタサンブラックを経て生まれたイクイノックスだというのは不思議で、興味深い。
「イクイノックスは、サイズこそそれほど小さくはありませんでしたが、仔馬の頃は肉の付きづらい薄い馬で、コンディションもなかなか上がってきませんでした。それでも先々に良くなるイメージを持って育てられたのは、ディープやその子供たちでの成功体験があったからです」
ディープの仔がもたらしたもの
意識が変わったのは牧場だけではない。馬を買う馬主たちもだった。
「ディープのような馬が欲しいというお客様が、それをディープの仔に求めたんです。お父さんのサンデーサイレンスの時は、すごい種牡馬でしたけど自身は日本で走っていないので、サンデーのような馬を、という感じではありませんでした。そこはディープとの違いだったと思います」
そうやってディープインパクトの仔は高く売れ続け、ノーザンファームは大きくなった。しかしその存在が牧場にもたらしたものは、それだけではないと中島は言う。
「何より、世界中からいい繁殖牝馬を買い続けてこられたのは、ディープがいたからです。高い牝馬を買っても、ディープを付ければ子供が高く売れて、それが走って、そこからまた良い種牡馬が出てくる。そういう自信があったからこそ、繁殖牝馬に投資し続けることができたわけです」
そして今、牧場にはそうした世界の良血牝馬と、その牝馬にディープインパクトを付けて生まれ、レースで活躍した後に繁殖牝馬として帰ってきた馬がたくさんいる。
「ディープの仔は馬房から出て歩くのを見ただけで分かりましたけど、それは孫の代でも時々あるんです。これ、ディープの血が入ってるでしょって。脚先の軽さとか、キリッとした顔つきとか、関節の締まり方とか。そういうときは、またこの中からディープみたいに夢を見せてくれる馬が出ないかなって、つい考えてしまうんです」
ディープインパクトは、その父のサンデーサイレンスから何を受け継いだのか。そして後継種牡馬たちに何を遺したのか。
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