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好記録で日本インカレ制覇でも「僕は“準エース”くらいでいい」超ルーキーたちだけじゃない…早稲田の次世代エース・山口竣平“異色の存在感”
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和田悟志Satoshi Wada
photograph byYuki Suenaga
posted2026/05/10 06:03
4月に行われた日本インカレ1万mで優勝した早大3年の山口竣平。ルーキーたちの活躍に注目が集まるが、上級生たちの実力も確かだ
昨今は大学生の27分台ランナーが増えているが、その多くはペースメーカーが付いた記録会で出されたものだ。それだけに、勝負がかかったレースで山口がマークした27分台は余計に価値があると言えるだろう。
また、強い後輩たちに対しても威厳を示す結果になった。
「後輩がみんな強いので、先輩ですけど引っ張られています。なので、27分台っていうタイムが出て、後輩に示しを付けることができたというか、“意外とやるやん!”っていう姿を見せられたかなと思います」
先輩にも“影響”を与えた山口の好走
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山口の快走は後輩だけでなく、先輩をも刺激した。
「竣平の走りを見て流れが来ているからこそ、自分も主将という立場としてより勢いづけていけるようにという頭でいました」
こう話したのは日本インカレ1万mの翌日に日体大長距離競技会に臨んだ駅伝主将の小平だ。
小平は1万mで自身初の28分台をマークしたものの、「50点から40点」と自己評価は厳しかった。後輩が活躍した後では、決して満足するわけにはいかなかった。
山口は、日本インカレの10日後のゴールデンゲームズ in のべおかでも5000mで好走した。
「1万mでは日本インカレで結果を残したので、今回はファンランみたいな感じで13分30秒を切れればいいかなと思っていました」
“ファンラン”とは言いつつも、後方からレースをスタートした山口は、じわじわとポジションを上げて、終盤には組トップ争いを繰り広げた。結局、5着でフィニッシュしたが、同じ組で走った本田と新妻には先着し、自己ベストとなる13分29秒72をマークした。
山口は、1年時の箱根駅伝では3区を任され区間3位と好走し、6人抜きの活躍を見せた。しかし、2年目は「箱根駅伝で(エース区間の)2区を走る」と意気込んでいたものの、出雲駅伝の前に左脚の大腿骨を疲労骨折した影響が長引き、駅伝の出場は箱根のみとなった。その箱根も、1年時と同じ3区を任され、区間8位と踏ん張ったものの、自身にとっては悔しい走りになった。

