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「お互いの心が違う方向を」現役引退の1年前、りくりゅうが明かしていた“苦悩の日々”「外食も増えて…体に出た」なぜ乗り越えられたのか?
text by

野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byAsami Enomoto
posted2026/04/30 17:00
2026年4月28日、引退会見のりくりゅう。「お互いの心が違う方向を…」そこからどう立て直したのか?
「いつもだったら、龍一くんが楽しそうに滑っているのを見て、こっちまで楽しくなっちゃう。でも今季前半は、彼の顔色をいつも窺っていました」(三浦)
「イラついて…」ミス連発も
そんな2人が「沼にハマっていた」と口を揃えるのは、フランスで行われたGPファイナル(12月5~8日)だ。フリーの公式練習で、三浦が左肩を亜脱臼すると、木原の方が焦った。
「普段の精神状態だったら、三浦さんが怪我をした状況でも『僕がカバーしよう』と思えました。でも怪我への動揺を抑えきれず、相手を支えられない自分に対してイラついていました」
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一方の三浦も、必死になった。
「6分間練習では、あの技を練習していない、あの技もまだやっていないと、なぜか時間に追われていました」
2人は焦りを抱えたまま本番を迎え、最終順位は2位。
「お互いの心が違う方向を向いているので、頑張るほど失敗して、自分を責める。もう負のスパイラルでした」(三浦)
転機になったのは、12月末の全日本選手権。5年ぶりの出場が叶い、日本のファンの前で滑りを披露したにもかかわらず、キス&クライでは暗い表情でミスを反省した。
〈つづく〉
