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井岡一翔37歳にズバリ聞いた「今の自分が過去最強か?」その答えは…井上拓真との決戦前に語った“自信”の正体「“倒すパンチ”もより一層打てている」 

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渋谷淳

渋谷淳Jun Shibuya

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photograph byTakashi Shimizu

posted2026/04/29 11:10

井岡一翔37歳にズバリ聞いた「今の自分が過去最強か?」その答えは…井上拓真との決戦前に語った“自信”の正体「“倒すパンチ”もより一層打てている」<Number Web> photograph by Takashi Shimizu

5月2日に井上拓真との大一番を控える井岡一翔(37歳)。「落ちたという感覚はまったくない」と自信を口にした

「勝っても負けても、幸せな時間は変わらない」

──井岡選手にとって絶好のチャンスだと思います。思い起こせばスーパーフライ級時代にジョシュア・フランコ(米)選手との統一戦、マルティネス選手との統一戦も自ら望んで実現させています。

井岡 思うようにいかないこともありますけど、それをどのように解釈して進んでいくかがすべてだと思っています。マルティネス選手へのリベンジだけを考えていたら、それができなかった時点で終わりだった。でもその先をイメージしていけば、また新しいストーリーが描ける。立ち止まらずに前に進めば周りも動いてくれるし、力も貸してくれる。その繰り返しだと思います。

──たとえ結果が出なくても前に進もうという気持ちが大切だと。

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井岡 結果を出さないと恩返しできないし、自分を証明もできない。そこは僕たちの世界で一番大事なんですけど、結果で生きていく人生と、「自分がどう生きていきたいか」という人生があると思うんです。ブレずにやり続けていけば、たどりつけるところがあると信じてやっています。

──そういった考えはマルティネス選手に負けたことも関係しているのでしょうか。

井岡 試合を終えたらいつも家族でハワイ旅行に行くんですよ。勝ち続けないとこういう暮らしもできない。そこには危機感もある。「勝ったから毎日楽しい」「勝ったから最高やな」。それもあるんですけど、勝っても負けても、子どもとプールに入る楽しさや、パンケーキの味が変わるわけじゃない。今こうして家族と幸せに過ごしている時間は変わらない。あの負けた試合は、自分が試合を捨てたわけじゃないし、一生懸命がんばった末に結果が出なかった。あの試合を終えて、あくまで結果にはこだわるんですけど、結果に左右されずに生きていこうと思いました。

──井岡選手のメンタル面の強さはだれもが知るところです。今回、不安要素があるとすればバンタム級にアジャストしているのかということ、そして37歳という年齢だと思います。バンタム級は2試合目になりますがいかがですか。

井岡 バンタム級で初めて戦った前回の試合の準備段階からフィジカルの部分、体をどう使うか、いかに出力を出すかというところに重きを置いて練習をしてきました。相手に伝わるパンチの質、スピードや瞬発力、ステップの動き、すべてがプラスになったと思います。「倒す」パンチもより一層打てているという感覚があります。

【次ページ】 井岡一翔37歳に問う「今の自分が過去最強か?」

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