フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
鍵山優真とマリニンのハグ「ユマは特別」「勝敗じゃなくて、友情がもっと伝わればいいな」“Z世代の選手たち”はスケート界をどう変えているのか?
text by

田村明子Akiko Tamura
photograph byAFLO
posted2026/04/09 17:00
世界選手権で2位となり、優勝したマリニンと抱き合った鍵山優真
スケーターは子供の頃から6種類のジャンプを練習してきている。現在のトップスケーターは、フリーで7回ジャンプを跳ぶ能力がある。それなのに何のために「最大4回」という制限を設けるのか。ファンが求めているのは「よりわかりやすい、公正な採点」であって、プログラム構成の改定ではない。だがISUは違う方向へと暴走しようとしている。
「ルールを変えるにしても、滑る選手たちが一番、納得する形で変えてほしいなと思います。技術変更とかよりも、例えば(音楽の)著作権の問題とか、そういったところをまず一番に、改善していくっていうのが一番いいと思います」
会見できっぱりとそういった鍵山に、拍手をしたい気持ちになった。
「10点満点中、10点」
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翌日の一夜明け囲み取材で改めて、鍵山にとっての「これぞフィギュアスケート」という理想に対し、昨日のフリーは何点をつけるか、と聞いてみた。
「え……10点(笑)。10点満点中、10点」と少し恥ずかしそうに言って、笑った。
「マジで昨日はもう本当に自分が、こういう景色が見たいって思っていた想像以上の景色が見られて。いつだったか、坂本(花織)選手の世界選手権のときに、ラストのスピンでお客さんがスタンディングオベーションをしているのを見て、『うわ、この瞬間めちゃくちゃ気持ちいいんだろうな』って思って、自分もそういう瞬間に出合いたいなって思って……」さらにこう続けた。
「昨日のラストのスピンのときに、僕はスピン回っていたんで見えなかったですけど(笑)、でもいろいろな方がSNSとかであげてくださったので、後から知ったんですけど。スピン始まってすぐぐらいから、みんなが一気にスタンディングオベーションと拍手と歓声をくださっていたのが夢のような景色だったので。それは何かこう、自分が理想としていたスケートができた瞬間なのかなっていうふうに思っています」
最高の演技で長かった五輪シーズンを締めくくった鍵山。今後の活動を楽しみに見守りたい。


