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糸谷哲郎“37歳で名人挑戦”やタイトル経験棋士の降級だけでなく“藤井聡太の師匠”が2期連続で…女流棋士と結婚後9連勝〈順位戦のドラマ〉
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田丸昇Noboru Tamaru
photograph byKeiji Ishikawa/Hiroshi Kamaya
posted2026/03/29 06:00
永瀬拓矢九段をプレーオフで下し、名人戦挑戦権を手に入れた糸谷哲郎八段。今期順位戦も昇級・降級で明暗が分かれた
今期は元名人の谷川浩司十七世名人(63)、羽生九段、丸山忠久九段(55)、元竜王の藤井猛九段(55)など、タイトル経験者が10人もいた。レジェンド棋士の復活が期待されたが、昇級者は久保九段のみ。勝ち越しは7勝3敗の羽生九段など4人、指し分けと負け越しは計6人だった。中堅と若手に押されて苦戦している。
C級1組への降級者は、4勝6敗の藤井九段、鈴木大介九段(51)。いずれも2回目の降級点で降級が決まった。藤井は数年前に降級点に該当し、以後は降級点消去(勝ち越し、2期連続で5勝5敗)の機会を何局も逃した。今期も最終の3連敗が響いた。
C級1組も最後の最後まできわどい勝負だった
【C級1組】
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B級2組への昇級者は、9勝1敗の都成竜馬七段(36)、西田拓也六段(34)、岡部怜央・新六段(26)。
都成七段と杉本昌隆八段(57)の対局では勝者が昇級した。終盤では杉本が寄せ切れると思われたが、都成がきわどく逃げて勝った。来期は師匠の谷川十七世名人と同クラスになる。規定によって師弟の対局は組まれない。
藤井の師匠である杉本八段は前期、5勝5敗の五分ながら順位下位の規定によって不運にも降級した。確率が約1%という貧乏くじを引いてしまった。今期は最終戦で自力昇級にこぎつけたが、惜しくも逃した。
西田六段と三枚堂達也七段(32)の対局は昇級候補同士。西田は「自他ともに認められる将棋を指せば、負けてもいずれは上がれる」との思いで臨み、攻め切って勝った。
岡部新六段は前期に続いて昇級した。山形県鶴岡市の出身。奨励会時代は棋士を目指したかった兄の思いを背負いながら、独りで夜行バスに乗って東京に通った。今期最終戦では東北人らしく粘り強く指した。
C級2組への降級者は、1勝9敗の畠山成幸八段(52)、中村修九段(46)。いずれも2回目の降級点で降級が決まった。
女流棋士と結婚→9連勝で11期目の昇級
【C級2組】
C級1組への昇級者は、9勝1敗の高野智史六段(32)、黒沢怜央六段(34)、佐々木大地七段(30)。

