テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
「ベネズエラ人がスマホ撮影…HRに拍手」WBCでも愛される大谷翔平が「ギャップはあった」“日本が苦慮”ピッチクロックとデータ活用に直言した
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byNanae Suzuki
posted2026/03/23 17:04
大谷翔平はドジャースに再合流後、着々とシーズンへの準備を進めている
一方、運命のイタズラか、前回大会決勝ではクローザーとして優勝投手になったが、今大会は自身が最後の打者になった。
「普段と変わらないアットバット(打席)をしたいなとは思っていた。最後は正直、打てる球でしたけど、力強い球にフライになってしまった。仕留めきれなかったなという印象かなと思います」
珍しく“打てる球”という表現を使ったが、それも大谷の正直な気持ちだった。
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「本当に悔しい。惜しいゲーム、勝てる要素の多いゲーム。全部が押し切られたというわけではない。所々で勝てる要素はあった」
感情を隠すことなく、真っ直ぐに前を見つめてそう言った。
敗戦から1時間20分後。私服姿で球場通路に現れた大谷は取材対応中、ずっと投手用グラブの形が崩れないように大事そうに後ろ手で抱えていた。心は既に3年ぶりに二刀流で迎えるメジャーのシーズンに向いているようだった。
強豪国に勝つため実感した“足りない部分”とは
大谷はWBC準々決勝敗退から2日後の3月16日にドジャースのキャンプに合流し、3月18日のジャイアンツとのオープン戦で今春初登板。登板後に取材に応じ、その前夜に行われた3月17日のWBC決勝戦の中継を「7回くらいから観ていた」と明かした。
侍ジャパンを準々決勝で下したベネズエラが米国に3-2で競り勝って初優勝を果たした。「本当に素晴らしいゲームだった。ロースコアになれば“打者が悪かった”みたいな風潮があるけど、単純に(両軍の)投手が良かった」と冷静に分析し、打者専念で2度目の参戦だった今大会を「感覚的にはワールドシリーズと同じぐらい大きな大会」と表現した。
2月26日から約3週間、侍ジャパンの一員として過ごした。かけがえのない時間になったと同時に世界の強豪に勝つために“足りない部分”も実感していた。NPB所属の投手はWBCで今回初採用されたピッチクロックへの対応に苦心。本来なら強みのはずの投手力を発揮できず、過去最低の8強止まりの一因になった。
「見てる方はもちろん楽」ファン視点からも
MLBが23年から採用するピッチクロックについても言及した。

