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サムライブルーの原材料BACK NUMBER
「対人で絶対負けないように…」望月ヘンリー海輝(24歳)が森保監督から伝えられたこと「やらないといけないことは本当に多い…自分のことだけで精いっぱい」
text by

二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byShigeki Yamamoto
posted2026/03/26 17:06
192cmの体躯と抜群の身体能力を誇るFC町田ゼルビアの望月ヘンリー海輝(24歳)。日本代表として出場し、歴史的勝利を収めたブラジル戦での“苦い記憶”を明かした
後日、映像を確認したうえで頭に叩き込んだ。翌月のブラジル戦では一発でロドリゴに裏を取られてしまい、ミスを引きずってしまったことは前編にも記したとおり。国を背負って戦う代表の試合は、経験を積む場所ではないことは本人が一番、分かっている。次に同じミスを繰り返さないようにと己と向き合いながら成長していることが周囲に理解されているからこそ9、10月と招集が続いたと言える。
FC町田ゼルビアでの彼を見ていても、それはよく分かる。
2年目の昨季はウイングバック、サイドバックのみならず、3バックのストッパーでも起用された。不慣れなポジションとあって当初は連係面でもチグハグでまったく適応できているとは言い難かった。
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しかしこれで終わらせないのが彼だ。自己分析に加えて、昌子源や中山雄太などチームメイトの助言に耳を傾け、時間を掛けながらアジャストしていく。強く、速く、高く、そして賢く。FC東京との天皇杯準決勝(11月16日)ではまさに「対人の守備」で圧倒して、クリーンシート勝利に貢献。1週間後のヴィッセル神戸との天皇杯決勝でも最終ラインで躍動してチーム初タイトルを手にしている。
「相手がこう来たらこうやろうとか、考えながらプレーしていたわけじゃない。耐えて、耐えて必死にやっていったら、優勝していたって感じなんです」
愚直に、目の前のことにすべてをぶつけていく姿勢。それが成長スピードを加速させるエンジンとなっている。
対人に強く、安定した守備から恵まれた身体能力を攻撃でも発揮していけるディフェンダーへ。日本代表チームの合言葉でもある「いい守備からいい攻撃へ」を自らも体現していかなければならないことは百も承知している。
模範とする「偉大なプレーヤー」へのリスペクト
模範とすべき存在は、吉田麻也、遠藤航とともに東京オリンピックのOA枠に選ばれ、先のカタールワールドカップでも活躍した酒井宏樹だろう。対人の強さ、クロスを上げさせない守備、そしてサイドの制空権を握る彼の高さ、そのすべてを指揮官は高く買っていた。言うまでもなくクロスの精度も高い。
勉強熱心なヘンリーは、酒井のプレーを動画で観ている。そのうえで「偉大なプレーヤー」とリスペクトの目を向ける。

