テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
「先発ダルビッシュさんなので」“饒舌な大谷翔平”に記者驚き「普段は秘密主義だが」「心配は杞憂に」WBC初の二刀流後…テレビに映らない舞台裏
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byNanae Suzuki
posted2026/03/14 11:01
2023年WBC中国戦での大谷翔平
49球中、スライダーは26球(53%)。昨季後半も50%前後の割合を占めるなど、得意球としてきた球種。球数制限もある中、最も打ち取る確率の高いボールを選択し、4回をわずか49球。オープン戦登板は現地時間2月28日の1試合のみだったが、直球の最速は160キロを計測し無失点で抑えた。
ただ、まだまだ声援が足りないんで
試合前のブルペンから大谷流だった。
日本ハム在籍時の2016、2017年の投手コーチでもある吉井理人投手コーチは「ブルペンで1球もストライクが入っていなかったので、大谷らしいところを久しぶりに見た」と明かした。“大谷らしいところ”とは、ブルペンでストライクを投げるのではなく、変化球の曲がり幅や直球の回転など球質、リリースポイントの確認に費やしたところ。制球力に自信があるからこそ――この日の無四球がその証明だった。
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ストライクを投げるだけがブルペンではない。2014年の日本ハムキャンプで大谷が悪戦苦闘していたクイックモーションでの投球練習を思い出した。
日本ハム時代の恩師で二刀流の生みの親でもある栗山監督と挑む初のWBC。かつてその恩師から「投げることに関してはうまくない」と評されたこともある「投手・大谷」が大舞台で進化の“凱旋登板”を飾り、中6日で16日の準々決勝に向かうことになる。
大谷は中国戦のヒーローインタビューでファンと勝利を分かち合い、そしてこう言った。
「これだけ夜遅くまで最後まで残っていただいて感謝してます。ただ、まだまだ(声援が)足りないんで、明日もっともっと大きい声援で、よろしくお願いします」
普段“秘密主義”の大谷らしからぬ姿に驚いた
WBCでの大谷の取材対応は“エンゼルス流”が踏襲され、原則、ヒーローインタビューと登板後の会見のみ。ほかの選手はダルビッシュ有らメジャーリーガーを含めミックスゾーンでの取材が可能だったが、大谷は原則、禁止だった。

