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オリンピックへの道BACK NUMBER
名作「しゃべりにくいな…」木原龍一に17歳の三浦璃来が感じた“まさかの第一印象”…ペアが大好きだった少女が「木原選手と組めて、ほんとうによかった」と気づいた日
text by

松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2026/03/05 06:00
結成1年目、転機となったNHK杯フリー。演技を終えて笑顔で抱き合う三浦璃来と木原龍一
中学2年生、最初の相手は木原ではなかった
「決断」は中学2年生だった2015-2016シーズン。シングルからペアへの転向を模索し毎年トライアウトに参加していた市橋翔哉とペアを結成する。シングルと並行するとペアの足かせになると思い、ペアへの専念も決めた。
その後、全日本選手権と同時に開催された全日本ジュニア選手権を皮切りに、世界ジュニア選手権には2017年から3年連続で出場するなど国内外の大会で実戦を重ねた。
年数は積み上げていったが、この先を考えたとき、2人での将来を見通せなかったのだろう。2019年、市橋とのペアを解散する。正式に発表されたのは7月26日のことだった。
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ペアを続けるには相手がいなければならない。そのとき浮かんだのが木原だった。ペア強化のプロジェクトで一度投げ上げてもらったときの感触は好印象があった。三浦がオファーを出し、木原とトライアウトを実施。2019年8月、正式にペアとしてスタートを切ると発表した。
「しゃべりにくいな…」木原への第一印象
年齢差が9つということもあり、それまで接点はあまりなかった。抱いていた印象も、決してポジティブというわけではなかった。
「『しゃべりにくいな』という感じがありました」
三浦は木原とともに、カナダを拠点とするスケート生活を始める。その中で「しゃべりにくい」「怖い」というイメージは「いい人だな」と塗り替えられていった。
結成1年目、木原はこう語っていたことがある。
「彼女が今まで苦労してきたことや、失敗してきたことも、僕なりにですが理解できるので、少しでもアドバイスできたらいいかなと」
からかいつつも心配りや気遣いのある木原の姿勢は、三浦にも伝わっていった。


