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“四冠危機”も賞金2億円台も藤井聡太23歳が凄まじい証拠…名人戦挑戦の37歳は「国立大学の院卒…父も東大大学院!」観る将マンガ家ビックリ
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千田純生JUNSEI CHIDA
photograph byKeiji Ishikawa,Junsei Chida
posted2026/03/04 11:00
毎月恒例の将棋ハイライト。イラストは関連記事からご覧になれます!
「将棋界の一番長い日」と呼ばれる順位戦A級最終局の一斉対局の結果を経て7勝2敗で並んだ永瀬九段と、3月2日に名人挑戦者決定戦となる順位戦A級プレーオフを行い、141手で勝利して初の名人戦挑戦を決めました(朝日新聞社の「囲碁将棋TV」での渡辺明九段&佐々木勇気八段&千田翔太八段の解説がとにかく面白かった!)。昨期B級1組からの昇級→今期のA級での順位は「10位」と一番下からの“下剋上”と言ってもいいのかもしれません。
糸谷八段と言えば超早指しスタイルとともに、「ダニー」の愛称で人気。何がスゴイって、日本将棋連盟で現役の常務理事がタイトル戦に登場するのは1987年の棋聖戦で挑戦者になった西村一義九段以来、38年ぶりとのこと。編集担当さんもこのように興奮しています。
「様々な棋士の方からお伺いしましたが、糸谷八段はプロ入り直後から本当に将棋界の未来を考え、普及振興に熱心だというのは有名な話です。さらには現役で東京大学工学部に入学し、東大大学院に進んだお父さまがNumberWebの取材に『1、2歳の頃“この子は自分とは頭の出来が違う”と思った』と語るほどだったそうです。糸谷八段は将棋が強いのに加えて、国立の大阪大学、同大学院と進んで修士号まで取っているという……」
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まさに将棋棋士は天才たちの集まり……と思わせるエピソードですが、その中でも天才中の天才である藤井名人に対して、どんな戦いを挑むのでしょうか。敗れた永瀬九段も3日後に叡王戦準決勝、6日後に前述の王将戦と藤井六冠と戦い続けるのだから、頭が下がります。
3)破格の2億円台…藤井六冠がスゴい
藤井竜王・名人について、2月には「賞金総額」が話題となりました。
〈2025年の獲得賞金・対局料ベスト10〉
1位:藤井聡太竜王・名人 2億1361万円
2位:永瀬拓矢九段 4577万円
3位:佐々木勇気八段 4133万円
4位:伊藤匠二冠 4087万円
5位:近藤誠也八段 2388万円
6位:豊島将之九段 1761万円
7位:増田康宏八段 1719万円
8位:斎藤慎太郎八段 1708万円
9位:羽生善治九段 1503万円
10位:石田直裕六段 1427万円
藤井竜王・名人が初となる2億円台を突破しました(以前の記録は八冠を達成した2023年の1億8634万円)。優勝賞金が総額5000万円に増額された棋聖戦の影響が大きく、大台突破となりました。その一方で「お金だけがすべて、というわけではないですけど」と編集担当さんはこのように話していました。
「各スポーツ競技では、グローバル化もあって年俸や賞金がどんどん上がっている傾向があります。2位の永瀬九段以下の賞金・対局料を見て、夢のあるマインドスポーツとしてもっと大きな注目が集まり、棋士の方々に対局料が行きわたる時代が来てほしいな、とも思います」
そんな将棋界の中で初となる「女性棋士」を目指す福間香奈女流五冠は、棋士編入試験残り3局で3連勝が必須。一方で女流棋界で史上最高のライバルと言える西山朋佳女流三冠は福間女流五冠から女流名人を奪取しています。春の声が聞こえてきた3月、スポーツ界への注目とともに、各棋士の戦いぶりからも目が離せませんね!


