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藤井聡太世代とどう戦うか…“順位戦A級最年長”広瀬章人39歳の覚悟「当たって砕けろ」羽生世代がいなくなった最高峰リーグへの思いとは
posted2026/06/07 17:02
2022年の竜王戦では藤井聡太に挑戦した広瀬章人(代表撮影)
text by

大川慎太郎Shintaro Okawa
photograph by
JIJI PRESS
プロ棋士にとって39歳という年齢は、円熟の境地か、それとも迫りくる衰えとの戦いの始まりか。将棋界の最高峰リーグ・A級で最年長となった広瀬章人九段は、AIの登場で激変した現代将棋の荒波をどう乗り越えようとしているのか。
絶対王者・藤井聡太六冠をはじめとするAIネイティブ世代の完成された強さをどう分析し、佐藤天彦九段や糸谷哲郎九段といった同世代のライバルたちの奮闘から何を感じるのか。ベテラン棋士が抱える葛藤、勝負師としての矜持、そして未来への冷静な眼差し。広瀬九段の言葉から、棋士の強さと年齢の壁、そして変わりゆく将棋界の今が見えてくる。
39歳、ベテラン棋士の現在地と未来
――広瀬さんは39歳です。年齢が上がると若手と同じように研究はできないので、自分が若い頃から慣れ親しんだ戦法に戻る人もいます。広瀬さんはこの先、自分の将棋をどうしていくつもりですか?
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「それは課題ですね。いま後手番は2手目△8四歩でほぼ統一してますけど、相手の指し方を受けるスタイルは結構限界がきているというか、やっぱり苦戦はしています。変えなきゃいけない時期も多分近づいてるんだろうと思うんですけど、中途半端に変えてすぐになんとかなるものではないはずです。もう少しタイミングを窺いつつって感じですね」
――広瀬さんと言えば昔は「振り穴王子」でタイトルを獲って一世を風靡しましたが、今後、振り飛車穴熊をやる予定はありますか?
「振り飛車は条件次第ですけど、意外に戦えるみたいですよ。最近、奨励会三段の子とたまに話すんですけど、意外に振り穴の評価値は悪くないということです。元々、私が振り穴をやっていたので気を遣ってもらっているんですかね(笑)。なのでいつかやるかもしれません。ただやっぱり昔と今の振り飛車は全然違うので、ぶっつけ本番では厳しいでしょうね」
――自分史上、現在が最強だと思いますか?
「それは難しいですねえ。昔の自分が相手だったらまずはリードはできると思うんですけど、ちゃんと逃げ切れるかどうかですね。今のほうが中盤が安定していますが、当然ながら昔のほうが終盤力がありましたから。自分がいちばん脂がのっていたのが多分31、32歳ぐらいで、竜王を獲った時ぐらいだと思うんです。その頃と今の自分のどっちが強いかと言われたら、おそらく大体の人は昔の自分って言うと思います。ただ当時は序、中盤がいまよりも甘かったので、今の自分が勝つような気がしますね。時間がちゃんとあれば逃げ切れると思っています」
AIが変えた棋士の強さと年齢の壁
――序、中盤がよくなったというのは、やっぱりAIで研究するようになったからですか?

