プレミアリーグの時間BACK NUMBER
「勝利貢献もスタスタとトンネルへ」鎌田大地は恩師更迭+自身の退団濃厚説があっても“飄々コメント”「ダイチは頭脳的」監督もパレスOBも賛辞
text by

山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byDeFodi Images/Getty Images
posted2026/03/03 11:02
負傷からの復帰後、鎌田大地はクリスタルパレスでコンスタントに活躍している
「復帰してから日が浅い上、3日前に(プレーオフ第1レグに)フル出場していたので、少し休ませたかった。ところが、(前半に)ヒューズがイエロー“1.5枚”状態だったのでね(苦笑)。ダイチは、非常に頭脳的な選手。どこに、どのように動けば良いかを的確に理解する。彼には、中盤をコントロールすることもできれば、もう少し高い位置で(チャンスに)絡む働きも期待できる」
鎌田は、指揮官が意図していた通りの働きを見せた。ピッチに立って3分足らずで、1タッチパスを駆使して試合をコントロールし始める。いずれも不成功に終わったものの、数分の間に、ワンツーから2度、流れるような一連のタッチとターンで1度、自らボックス内侵入を試みてもいた。決勝ゴールが、ワイドエリアからの速攻で生まれた背景には、2ボランチの一角に鎌田が入ったことで、相手守備陣の注意が、より中央エリアに集まっていた点があったとも理解できる。最後は、プレッシャー下の自軍ボックス内で、鎌田によるオーバーヘッド気味のクリアで逃げ切り完了となった。
クラブOB「ハードワーカーだが前目でも」
続くズリニスキ戦、鎌田を「ハードワーカーだが、前目の位置でインパクトをもたらすこともできる」と評していたのは、ラジオ解説を担当していた元パレスMFのダレン・アンブローズである。得点への直接関与はなかったのだが、立ち上がりから相手5バック手前の小さな“ポケット”を目敏く見つけては動き、相手ゴールを脅かそうとしていた。
ADVERTISEMENT
自身がボックス内でパスを受けたのは、前半3分。その3分後には、2タッチ目でのデリケートなラストパスで、ラーセンにシュートチャンスを提供している。同23分、ゴール左下隅を狙った右足シュートが、決死のスライディングでブロックされる惜しい場面もあった。
「チームとしてボールを持てる時は、そこに入っていってほしいという感じなんですけど、まだまだ自分たちは巧いチームではないので。周りとの連携は、成長させていかないと」
とはいえ、自らはコンディションを、チームは自信を取り戻そうとしている段階でも、パレスは、必勝の連戦で約2カ月半ぶりの2連勝を果たした。
自分たちの目標はECL優勝なので
鎌田は言っている。
「長いこと勝っていなかったので、チームとしては、自分が怪我をする前と全然違った状況だと思います。ただ、ポジティブに捉えると、リーグも悪い位置につけているわけじゃないし、まだシーズンとしての可能性がある中で、冬に入ってきた選手もいたりだとか、これからもっとフィットしていくだろうし、またチームをビルドアップできると思うので、終わりよければ全て良しじゃないですけど、去年はそれが良かった分、今年もしっかり最後、いいところに持っていけたらと思います」
「いいところ」とは、プレミア閉幕3日後の5月27日に行われるECL決勝である。ECLについてもこのように考えている。

