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東京マラソンで“ある異変”…実況は「プレス工業」連呼 28歳の伏兵・橋本龍一「異例の一人旅」はなぜ起きた? レースディレクターが語った“意外なワケ”
text by

別府響Hibiki Beppu
photograph bySankei Shimbun
posted2026/03/02 11:05
東京マラソンで26km地点まで先頭を独走したプレス工業の橋本龍一。ペースメーカーのはるか前方での“大逃げ”はなぜ起きたのか?
「レース前は最初から思い切って先頭集団で行こうとは思っていたのですが……10kmで単独走になってしまって。こうなったら『もう行けるところまで行こう』と」
橋本本人はレース後、そんな風に戸惑いを語っていた。
橋本は順大出身の28歳。大学時代はチームの主力として4年連続で箱根駅伝を走っている。2019年の全日本大学駅伝2区で、一時首位に立つなど快走を見せながら、終盤でコースを間違えそうになり“歩道”を十数メートル走ったシーンを記憶している大学駅伝ファンも多いかもしれない。大学卒業後は実業団のプレス工業で力をつけ、今年のニューイヤー駅伝2区では10人抜きの快走も見せていた実力者だ。
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日本記録を上回るようなハイペースのまま激走を見せた橋本だったが、さすがにハーフの距離を過ぎたあたりから徐々に失速。26km過ぎに後続に吸収されると、30km過ぎには日本人のトップ集団にもかわされる結果となった。
中継では…所属企業の名前が連呼される場面も
一方で、独走中はテレビ中継でもアナウンサーが橋本の名前と所属の「プレス工業」を何度も読み上げるシーンが目に付いた。当人はレース後に「もう少しいけると思っていた」と反省の弁も述べたが、多くの視聴者の記憶に残る走りでもあったはずだ。
世界的に見てもハイレベルなランナーが参加するワールドマラソンメジャーズに選ばれるような大会では、普段なかなか見ることができないペースメーカー前の独走劇。では、そんな「異例の事態」はなぜ起こったのだろうか?
<次回へつづく>

