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木原龍一が発言「いろいろあった」その“本当の意味”…「骨に線が写っていた」木原の異変、ランチはゆで野菜…三浦璃来が支えた“2年前の挫折”
text by

野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byJIJI PRESS
posted2026/02/28 06:01
木原龍一と三浦璃来。「いろいろあった」発言の真意とは?
「それでも僕は、痛みを我慢して試合に出ようかなと思いました」
2人でリハビリ「ランチはゆで野菜」
一方、昨季に怪我を経験した三浦には、木原の気持ちが痛いほど伝わってきた。
「怪我をしている本人が一番焦ってしまうもの。でも2年後の五輪を考えて、『今しっかり治した方が良いんだよ』と話しました」
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リハビリの時期をどう支えていくか、三浦は考えた。昨季は、木原は名古屋で氷上練習、三浦はその間にリハビリ施設と、別々に時間を過ごした。しかし今回は違った。
「コーチから『龍一くんのいるところで練習を頑張ることが、彼のモチベーションになる。2人で一緒に強くなりなさい』と言われました」
2人のスケジュールは多忙になった。朝起きると、まずは木原の運転でトロント郊外にあるスケート場へ向かう。
「氷に乗る許可が出るまでは、ただリンクサイドで三浦さんの練習を見ていました」
ランチはゆで野菜や低脂肪の肉など自前のヘルシーな弁当を一緒に食べ、午後はトロントの街中にある病院へ片道1時間以上かけて移動。木原は腰痛を回復させるリハビリに、三浦は脱臼予防の筋力トレーニングに取り組んだ。
「一緒にいることは大切だなと思いました。『頑張っているのは自分だけじゃないか』という不信感は生まれません。むしろ『自分ももっと頑張ろう』と思えましたし、三浦さんが苦しそうにリハビリしているのを『もっと追い込んでもらっても良いぞ!』とニタニタ笑いながら見ていました」
三浦は苦笑いで返す。
「昨年のように一人で黙々とリハビリをやるよりも、そばに居てくれるだけで『よし、私もここでしっかり治すぞ』という気持ちになることができました。でも……ニタニタは止めてもらいたいです(笑)」
木原の弱音「僕には出来ない」
12月までの全試合を欠場した2人。練習が解禁されたのは、1月の第2週だった。ところが、待ちに待った氷上練習で、木原は人が変わったように弱音を吐いた。

