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「リュウイチ、試しにリクと」NHK特集で話題“りくりゅう誕生の瞬間”…木原龍一26歳が確信「初めて滑った時から」三浦璃来17歳と相性抜群だった
posted2026/02/25 17:12
「りくりゅう」とブルーノコーチ。2019年のペア誕生の瞬間を追体験する
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Asami Enomoto/JMPA
「リュウイチ、試しにリクと」
五輪の余韻冷めやらない2月23日に放映されたNHKスペシャル『絆でつかんだ金メダル りくりゅう 二人の軌跡』で、話題になったシーンがある。
2019年、愛知県豊田市の中京大学アイスアリーナで開催された日本スケート連盟による「ペア教室」。そこで当時17歳の三浦璃来と26歳の木原龍一がツイストリフトを試した瞬間が、本人提供の映像で映し出された。
「えっ? って思うほど、ツイストリフトがポーンと高く上がって……。本人たちも、その場にいた関係者も、とても驚きました」
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その瞬間に居合わせた1人が、愛知県スケート連盟の久野千嘉子フィギュア委員長(以下敬称略)である。今でも鮮明に、その瞬間を覚えているのだという。
「リュウイチ、試しにリクと組んでみて」
ブルーノ・マルコットコーチがこう声を掛けると、急遽、三浦と木原は試験的にペアを組むことになった。しかし、その時に見せたツイストリフトに、その場にいた誰もが衝撃を受けた。何しろ、久野は当時をこう振り返るほどだったのだから。
「全ての巡り合わせが揃った奇跡の瞬間、とでも言うのでしょうか」
見ている側だけではない。実際に新たなパートナーを模索し、リンクに上がっていた木原もこのように証言しているのだから。
「初めてツイストリフトをして、『もうこの方しかいない』と感じた」
引退も頭にあったかもしれない中で
日本スケート連盟がペア強化に乗り出したのは2012年、ソチ五輪から団体戦が正式種目になったのがきっかけだった。
シングルには羽生結弦、浅田真央がいる中、ペアが揃えばメダルも狙える。そんな中で白羽の矢が立ったのが木原だった。「ペアの男子は、女性をサポートできる体格がなければ務まりません」と久野が説明するように、トリプルアクセルまで跳べるジャンプ力と高いスケーティング技術、そして体格に恵まれた木原は理想的な人材だった。
ペアスケーターとなった木原の競技人生は、波乱万丈だった。
