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「もう28歳、NBAではベテラン」八村塁が考える“引退後の人生”「日本のバスケのために」“トレード要員”説もあったがレイカーズ残留…今明かした覚悟
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宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byWally Skalij/Getty Images
posted2026/02/24 11:03
2月8日に28歳になった八村塁。トレードの噂もあったが、レイカーズ残留となった
八村が2023年1月23日にトレードでレイカーズに入ってから、3年余りの年月がたつ。その間、チームメイトの顔ぶれは何度も入れ替わった。その中で、チームから必要とされる選手であり続けるために受け入れたことがある。自分がやりたいこと、得意だと思っていることを犠牲にしてでも、チームから求められることを優先してやり遂げるということだ。
レイカーズに入ったとき、レブロン・ジェームズやアンソニー・デイビスというスーパースターが2人いるチームで出場時間を得るために、当時アシスタントコーチだったフィル・ハンディのもとで3ポイントシュートの精度向上に取り組んだ。メンタル面でのアジャストも必要だった。コートを何往復してもボールが回ってこない状況でも腐らず、味方からのパスを辛抱強く待つ。チャンスが来れば躊躇なく打ち、少ない本数でも確実に決める。それが、このチームで生き残るために選んだスタイルだった。
今から思うと、それはキャリアの分岐点と言ってもいい選択だった。
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「レイカーズに入ったときから、そういうチームにいるんだということをすぐ理解しました。そこは自分でもすごくでっかいできごとだったと思います」
もちろん、その中で自分の役割を広げたい、成長してもっとチームに貢献したいという気持ちがないわけではない。ただ、それもチームの中で決めることだと八村は言う。
「そういうのはチームメイトと話したり、コーチ陣と話したりして、僕がどう生きてくか(で決める)。最終的にはチームスポーツなので、そのなかでどれだけ自分の力を生かしながらチームを助けられるかって大事だと思うので、そこは意識してます」
コーチに重宝される選手
レイカーズのヘッドコーチ、JJ・レディックも、そんな八村の姿勢を、こう称賛した。
「ルイは常に正しい意図と心構えを持っていて、チームを助けたい、どんな試合でも勝ちたいと願っている。試合によって彼の出番になることもあるし、そうでないこともあるけれど、彼は決して試合の流れに逆らわない。だから、私にとってもコーチしやすい選手なんだ」
このチームのために戦いたい。そう思えるチームに巡り合えたことは八村のNBAキャリアにとって大きな財産だ。人気ある名門で、常に優勝できるかどうかで評価されるようなチーム。大変なことも多いが、だからこそやりがいも感じる環境だ。
「(レイカーズに入ってからの3年間は)キャリアの中で大きな時間ですね。NBAの中でも一番大きな舞台でやっているので。その中で、大きい試合も毎日のようにできて。戦っている中で自分のより良いところを出しながらやってきているんですけれど、その中で勝ちっていうのがどれだけ難しいかっていうのをわかってきている。そこは3年間で学んできたことです」


