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八村塁レイカーズ残留か?「彼は本物のレーザーだ」“好きじゃない3ポイント”を磨いた3年半、プレーオフ敗退も“進化”を証明するNBA歴代1位の数字
posted2026/05/18 11:06
プレイオフでも存在感を発揮したレイカーズ八村塁(28歳)
text by

宮地陽子Yoko Miyaji
photograph by
Luke Hales/Getty Images
「正直言って、3ポイントを打つのは今も好きじゃないんです」
八村塁がそう言うと、会見場にいた記者たちの間から笑いがこぼれた。
5月11日、ロサンゼルス・レイカーズはウェスタン・カンファレンス準決勝で昨季の王者オクラホマシティ・サンダーに4連敗で敗れ、シーズン終了を迎えた。優勝という目標には届かなかったものの、レギュラーシーズン終盤にMVP候補のルカ・ドンチッチが左ハムストリングを傷めて離脱し、プレイオフも彼抜きで戦わざるをえなかったことを考えると、奮闘したシーズンだったと言っていい。
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冒頭のコメントは、その最終戦後の記者会見で、レイカーズに来てからの自身の成長を語るなかでの言葉だった。
NBA歴代1位の記録
聞いていた記者たちから笑いがこぼれたのも当然だった。何しろ、今シーズンの八村はレギュラーシーズンに44.3%(262本中116本)、プレイオフでは56.9%(58本中33本)と高確率で3ポイントシュート(以下3P)を決めており、さらには過去の結果をあわせたプレイオフ通算3P成功率51.6%は、現時点でNBA歴代首位というエリートシューターの数字を残しているのだ。
最終戦となったサンダーとの第4戦でも、前半は3Pが思うように決まらず、放った3本すべて外したが、後半に入ると5本中4本を成功させ、試合を通して8本中4本の50%。中でも、残り2分を切って6点差を追いかけていたときに、ファウルされながら決めたステップバック3Pは圧巻だった。最後までレイカーズに勝機があったのは、このシュートがあってこそだった。
それだけのプレーを見せた後の「3ポイントは好きじゃない」発言だったわけだが、八村は冗談を言ったつもりはなかった。彼にとって、自分の一番の武器はミッドレンジからのプルアップショット。日本にいたときから得意としてきて、誰にも負けないと自負している。3Pは、まだそこまで自分のシュートにはなっていないのだ。
八村は、こう続けた。
「でも、このチームの状況や、JJ(・レディックヘッドコーチ)がコーチする中で、3ポイントをたくさん打ってほしいと言われているので、自分の得意なことではないけれど、やらなくてはいけないことだと思っています」
好きではない3Pが、チームから求められるほど上達したのは、それがレイカーズにおいて自分の役割であることを受け入れたことから始まった。

