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フワちゃん“プロレス再デビュー”後の賛否両論と、リアルな可能性「芸能人とか関係なく」「夢は大きく」試合会場で見た、“新人の仕事”に励む姿
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橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byEssei Hara
posted2026/02/01 11:00
2025年12月29日、師匠・葉月を相手に再デビュー戦を行ったフワちゃん
ライバルたちとの“出世争い”もテーマに
1月10日の後楽園ホール大会では、2人がタッグを組んでコグマ&金屋あんねと対戦。葉月が金屋からギブアップを奪っている。自力勝利ではないものの、フワちゃんにとっては初勝利だ。
対戦した金屋は昨年3月にデビューした新人。これまでフワちゃんはトップ選手との対戦ばかりだったから、キャリアの近い相手との攻防は新鮮だった。試合後の金屋はフワちゃんについて「私が(ケガで)欠場して練習を再開した時に一緒にスタートを切った仲間。ずっと負けたくないって思いがありました。再デビュー戦を見てもその気持ちが凄く強くて。今日は必ず私がスリー(カウント)取るって意気込んでたんですけど」と語っている。
スターダムの新人たちにとっては、フワちゃんは意識せざるをえないライバル。今後はプロレスラーとしての実績での出世争いもフワちゃんのテーマになってくるし、本人も新人王座であるフューチャー・オブ・スターダムを狙いたいと言う。
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「(おこがましいかもしれないが)プロレスラーになったんだから。夢は大きく、夢を語るのはプロレスラーのやっていいことなんだから」
限定参戦は“特別扱い”なのか
賛否両方あったのは試合スケジュールについてだ。1月は3試合。スターダムの大会自体は11だから“限定参戦”という形になる。“出し惜しみ”、“特別扱い”と受け取る人がいるのも仕方ない。
ただスターダムでは他団体参戦や芸能活動などで欠場する選手も以前からいる。全選手がフル参戦しているわけではないのだ。スターダムの岡田太郎社長に聞くと、フワちゃんの試合数は本人とのスケジュールのすり合わせ、また選手としての状況を考慮して決めたものだという。この形が成長のためには最適という判断だ。
実際、1月11日の後楽園大会では試合のないフワちゃんがセコンドやリング清掃といった“新人の仕事”をしていた。試合数が限られているからといって「プロレス最優先ではない」ということでもなさそうだ。
とはいえ注目度が高いだけに、メディアも含めてあらゆる角度から“目を光らせている”者は多いはず。今後の課題があるとしたら、やはり“イメージ”の部分で、他の選手以上に丁寧な説明が必要かもしれない。逆に言えば、レスラーとしての“実質”に関しては可能性に満ちているのだ。


