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フワちゃん“プロレス再デビュー”後の賛否両論と、リアルな可能性「芸能人とか関係なく」「夢は大きく」試合会場で見た、“新人の仕事”に励む姿
text by

橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byEssei Hara
posted2026/02/01 11:00
2025年12月29日、師匠・葉月を相手に再デビュー戦を行ったフワちゃん
「芸能人とか関係なく」
師匠に相手をしてもらって終わりではない。勝ち負け度外視でもない。エンターテインメントでもあるプロレスだが、観客は“勝とうとする姿勢”にこそ感情移入する。“頑張っているところを見せようとするための頑張り”は見透かされるのだ。
経緯からして色眼鏡で見られがちだが、フワちゃんはメンタルの面からプロレス向きだと言っていい。試合ぶりからも“大型新人”ぶりが見て取れた。
試合の中で使ったのは、エルボー、ドロップキックなど基本的なものがほとんど。プロレスラーはまずそこからだ。フワちゃんは言う。
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「基本的なプロレスラーのイロハ、プロレスラーたるゆえんを基礎から、芸能人とか関係なく最初に教えてくれた人が葉月さんでした。とにかく基本の受身、エルボー、ドロップキックをたくさん教えてもらいました。そして強い気持ちというものを教えてもらって。
やっぱり私は最初、派手なものに憧れてて。くるくるやるみたいな技をやってみたいって言ってたんですけど、そんなことじゃなくて気持ちが一番大事だってことを教えるためだけに、3年前に葉月さんと飯田(沙耶)さんで私のためだけに試合をしてくれたことがあったんですよ。誰もいない練習で」
プロレスラー・フワちゃんの“非凡な才能”
武藤敬司のオリジナルを「いろんな角度から何万回も見て研究」したというシャイニング・ウィザードやコーナー上から場外へのダイブといった大技も鮮やかだったが、基本技はそれ以上に印象的だった。
ドロップキック、エルボー、ボディスラムのフォームが綺麗で、なおかつパワフル。ブレーンバスターも誰もが使う技ではあるが、フワちゃんは単に“後ろに放り投げる”のではなく相手を垂直に持ち上げ、静止してから投げていた。文字通り、基本に忠実なのである。
気持ちの部分に加え、この“基本技の正確さ”がフワちゃんの大きな武器だ。葉月のミサイルキックで大きく吹っ飛ばされた場面にも能力の高さを感じた。技を受けて吹っ飛ばされたのだから弱々しく感じたという人もいるかもしれないが、それだけではない。大きく受けることで試合に迫力が出るし、それは技の衝撃を逃してダメージを軽減することにもなる。このあたりも、教わったことを丁寧にやっているという感じだ。そして、それができることこそ非凡なのだとも言える。
「新しい夢がプロレスであってくれてありがとう」
試合後、葉月はフワちゃんにそう語りかけた。葉月にとっても、2025年は大きな変化のあった年だ。タッグパートナーのコグマと他団体参戦など独自の活動。所属ユニットを離れた原因は、新人育成の方針の違いだったと言われる。そんな中でフワちゃんが“一番弟子”を名乗り、リングに戻ってきた。しかも初戦の相手に自分を望んだ。記者会見でその感慨を聞かれて涙した葉月にとっても、両国でのシングルマッチは忘れられない試合になったはずだ。


