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村上宗隆ホワイトソックス電撃契約…“木曜の夜”に一体何が?「利点があるのはムラカミだけじゃない」地元記者が語る“2年契約のメリット”
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杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byGeoff Stellfox/Getty Images
posted2025/12/26 11:04
入団会見で白い靴下(=ホワイトソックス)で笑いを誘った村上宗隆
結果として、過去2年連続最下位と低迷しているホワイトソックスが浮上する流れになった。なかなかニュースが出ない中、ポスティングシステムを通じての交渉期限が迫った12月下旬に一気に急展開した印象がある。クリス・ゲッツGMは「ムラカミ獲得はいつ頃から現実味を帯びてきたのか」という質問に対し、「木曜(18日)の夜だ」とギリギリに近かったことを明かした。
シカゴトリビューン紙のホワイトソックス番記者、ラモンド・ポープ氏も、「最近になって、ホワイトソックスがムラカミに関心を示している、何らかの興味を持っているという話は耳にしていた。とはいえ、契約が完全にまとまるまでは本当のところは分からないものだから」と“駆け込みでの交渉成立”に驚かされたことを否定しなかった。
ただ、村上の契約発表直後にじっくりと話を聞かせてくれたポープ記者は、「これはチームにとって明らかに大きな出来事だ」とこの補強策をかなりポジティブに捉えていたことが印象的だった。
「ムラカミにとってやりやすい環境」
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「ホワイトソックスはここ数年、ずっとパワーを求めてきたし、実際にパワーが必要だった。昨季の総本塁打数はメジャー23位。今オフに狙っていたことの一つが、打線にもう少し長打力を加えることだったのは明らかだ。ムラカミがこれまで残してきた実績を考えれば、ホワイトソックスにとって本当に良い補強になる可能性がある。ムラカミにとってもやりやすい環境になるはずで、“ウィン=ウィン”の契約になり得ると思う」
確かに双方にとってメリットが大きい契約なのだろう。シカゴという大都市に本拠地を置くチームではあっても、過去3年で合計324敗を喫したホワイトソックスは現実的に来季もプレーオフ争いできるチームだとは見られていない。即座の勝利へのプレッシャーが薄いため、村上はまずは自身のアジャストメントに専念できる。それに加え、うまくいけば2年後にまたマーケットに出られる条件であることはすでに盛んに語られている。
一方で、ポープ記者はホワイトソックスにとっても旨味の大きな契約であることを強調していた。


