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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「DeNAが最後の働き場所だと思っていた」巨人新二軍監督・石井琢朗が明かした“違うステージ”への決意「猛練習主義、と言われますが…」
text by

赤坂英一Eiichi Akasaka
photograph bySANKEI SHIMBUN
posted2025/12/17 06:01
古巣・ベイスターズから意外な転身でジャイアンツの二軍監督に就任した石井琢朗氏。その熱い胸中を語った
コーチとは違うステージを楽しみにしている
その決断の大きな要因となったのが、一介のコーチを超えた二軍監督というポジションである。指導者としてすでに高い評価を得ている石井氏だが、指揮官としてチームを率いるのは初めてだ。
「自分の中では一貫して、60歳までは指導者としてキャリアを積み上げていきたい、という強い思いがありました。
今までは打撃コーチなので専門的な指導が多かった。その視点や引き出しの中身は今もしっかり持っています。それに加えて、二軍監督となると、チーム全体のことが見られるようになるし、見なくてはいけない。野手だけでなく、投手にも目を配り、起用法を判断することを求められる。
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コーチとは違うステージに上がるので、不安もたくさんあります。しかし、自分が積み上げてきたものをどれだけ活かせるか、という楽しみのほうがずっと大きい。これまでより自分の視点を増やせるし、その新しい視点を指導に活かしていきたい。そういう意味で、すごくやりがいのある仕事だと感じたんです」
阿部監督との意思統一
二軍監督就任に当たっては、一軍の阿部慎之助監督とも話し合いを重ね、意思統一を図っているという。
「ファームの練習に関しては、ほぼほぼお任せします、と阿部監督に言っていただきました。やりたいようにやってください、と。
意見が一致しているのは、ファームの最大の目的は二軍の試合に勝つことではなく、一軍の戦力にするためにどのような選手を送り込んでいくか、輩出していくのか、です。具体的にどの選手をどのように育成していくかについて、これから阿部監督や各担当コーチとしっかり話し合っていかないといけません。その方針によって、個々の選手の練習内容や取り組み方も変わってきますから」
“琢朗流”の指導法と言えば、とにかく厳しいことで知られる。広島やヤクルトのキャンプでは昼間は打ち込み、夜間は振り込みと長時間練習を徹底。広島の天福球場には照明設備がないため、工事用のライトを持ち込んでいたほど。

