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[蘭英伊独米と5カ国で奮闘]吉田麻也「話せたら人生が豊かになる」

posted2025/12/08 09:00

 
[蘭英伊独米と5カ国で奮闘]吉田麻也「話せたら人生が豊かになる」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

text by

松本宣昭

松本宣昭Yoshiaki Matsumoto

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Kiichi Matsumoto

学ぶきっかけは「欧州でプレーしたいから」だった。夢が叶い、様々な国で会話できるようになると、言葉は新たな価値を生み出した。

【KEY POINT:文法】

 3、3、3、3、3、3……。

 名古屋グランパスU-18に所属しながら、愛知県立豊田高校に通う吉田麻也が担任から受け取る通知表には、いつも同じ数字ばかりが並んでいた。5段階評価で、平均的な学力を示す「3」。そんな中に、例外が2教科だけあった。

 体育=5。

 後に日本代表で主将を任される生徒である。最高評価が付くのは誰もが納得。同級生たちが不思議がったのは、こちらだ。

 英語=5。

 決して学業には熱心でないはずの男が、こと英語になると、テストでも突出した成績を収めていた。

 目の色が変わるきっかけが、あった。高校入学を目前に控えた春休み、名古屋U-18の一員として参加したオランダ遠征で、スイッチが入った。

「国内では自分より大きな選手と対戦することがほとんどなくて。オランダ人選手の大きさと強さに衝撃を受けたんです。オランダリーグの試合も現地で観戦して、当時は小野伸二さんや戸田和幸さん、(ズラタン・)イブラヒモビッチもオランダでプレーしていた。もともと欧州への憧れはあったけど、あのとき『自分もここでプレーするんだ』とゴールが明確になりました。そのためには英語が必要になる。目標から逆算して、英語を勉強しようと決めたんです」

 小学校卒業と同時に親元を離れ、プロになることを誓った男である。

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