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甲子園の風BACK NUMBER
「中途半端な公立校はどうしても…」なぜいま大阪で“進学校”の野球部が強い?…“国公立大合格80人超”の公立校で野球部員が60人を超えるワケ
text by

沢井史Fumi Sawai
photograph byFumi Sawai
posted2025/11/26 11:44
今夏は3学年で部員60人を超えていたという八尾高校。阪大などの旧帝大をはじめ国立大に80人以上の合格者を出す公立の進学校だ
「野球部に限らずサッカー部やラグビー部などの部活が毎年行っている学校行事なんです。ウチは文武両道を掲げているので、実際に学校に来てもらって、まず校内の施設を知ってもらうんです。今年は50人以上の中学生が参加してくれました。年々参加者数は増えていますが、私が監督に就任してから50人を超えたのは初めてです。でも府内の高校では結構行われている取り組みだと思いますよ」
私学の高校でもオープンスクールや体験入部などの取り組みはある。八尾高校としても野球を身近に感じてもらい、どんな環境で活動しているのかをまず知ってもらう。
単に「進学校の野球部だから」ということではなく、進学校でもこれだけ創意工夫をしながら甲子園を本気で目指していることを自身の目で見てもらうのが狙いだ。
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「参加してくれる子はこの八尾近辺の子たちが多いです。柏原や東大阪、(大阪府内の学区が撤廃されたことで)八尾の隣の平野区あたりも多いですが、最近は府内全域から来てくれるようになりました」
シーズンオフには中学生に「野球教室」も
さらに数年前から恒例行事となっているのが、シーズンオフに行われる野球教室だ。
「この近辺の八尾や柏原にある数校の公立高校さんと一緒に中学生に野球を教えるんです。例年、4会場を設けて何十人かに分けて12月頃にやっているんですけれど、去年は合計で200人以上の中学生が来てくれました」

