「自分の幽霊を見せたい」那須川天心が明かす意味深発言の意図「毎日ギリギリで生きているから」…井上拓真との対戦は「面白くなるって感じしかない」 

「格闘技だけじゃなくて何ごとも基本が大事。基本がなってない人がいきなり応用をやって、たとえそれができたとしても、次に壁にブチ当たったときにどうすればいいか分からなくなる。基本がちゃんとあるから“ずらし”も効く。まずは基本をしっかりやるというところをずっとやってきてはいます」

　サンティリャン戦では6ラウンドに沈み込んでから打つ、ジャンピングアッパーを披露して会場をどよめかせている。基本があってこその意外性、基本があってこその応用。ベースが積み上がっているからアドリブも活きるというわけだ。

　毎日ギリギリというのは、天真爛漫の男からはなかなか想像がつかない。

©️Shigeki Yamamoto

良きパートナーの存在

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　何でも思いどおりにいっているかと思いきや、そうでないことのほうが多い。でもその日々が那須川を強くさせていることは間違いない。世界ランカーたちにしっかり勝利を収めていくことでWBCランキングはトップコンテンダーにのぼり詰め、世界のベルトを賭けた大一番へのチケットをつかんだ。

　彼の成長に一役買ったボクサーがいる。ずっとスパーリングで拳を交えた良きパートナーであり、良きライバルであり、そして良き友となる存在である。

＜続く＞