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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「マスコミと話さない阪神監督」藤川球児45歳が“変わった”理由「もう大丈夫、と感じたのが7月だった」本人に聞いた“藤川流マネジメント”意外な真実
posted2025/10/23 11:41
日本シリーズ進出を果たし、笑顔を浮かべる阪神の藤川球児監督。CSでも盤石の強さを見せた
text by
内匠宏幸Hiroyuki Takumi
photograph by
Hideki Sugiyama
史上最速優勝に加えて、クライマックスシリーズ（CS）では圧巻の3連勝。藤川球児監督（45歳）は就任1年目で文句なしの成績を叩き出し、阪神タイガースを日本シリーズへと導いた。マスコミやOBと距離を置き、試合前からグラウンドに立ち続けた新人監督の「考え方が変わった」ターニングポイントとは。「もう大丈夫、と感じたのが7月だった」――本人の言葉から、佐藤輝明や森下翔太といった主力選手への“藤川流マネジメント”についても掘り下げていく。（全2回の2回目／前編へ）※文中敬称略
藤川監督を直撃「7月から考え方が変わった」
今シーズン序盤、阪神の番記者に聞いたことがある。「監督？ 試合前の練習はグラウンドに立ち、ベンチに座ることがない。必然、話をすることは皆無」と。これもかつての監督たちの動きとは違っていた。そんな藤川球児が、「ある時期」を迎えてから大きく変わったのだ。
藤川が練習中にベンチにいる――グラウンドを見詰める藤川の周りを、トラ番たちが取り囲む。こんな光景が当たり前になった。この変化について直接、藤川に聞いてみた。すると「7月から自分の中で、考え方が変わった」と認めた。
7月？ その頃に何があったのか。シーズンがスタートして4月、5月、6月が過ぎ、藤川は選手の動きをつぶさに見定めてきた。そして「もう大丈夫、と感じたのが7月だった」という。
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グラウンドに立って、選手の動きを追い、練習から緊張感を持たせる時期は終わった。選手たちは自然に、「自分がいま何をすべきか」を理解するようになっていた。だから、ベンチに座っていても大丈夫。もちろんベンチからも視線を送るが、最早それを気にせず、選手はやるべきことをやっている――藤川は7月に、その手応えを得ていたのだと説明した。
