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今季で引退「中田翔はトラブルがなければ」「甲子園優勝→ベイスターズのドラ1→今はファーム球団」戦力外通告の秋…去就が気になるベテランは?

posted2025/09/18 17:02

 
今季で引退「中田翔はトラブルがなければ」「甲子園優勝→ベイスターズのドラ1→今はファーム球団」戦力外通告の秋…去就が気になるベテランは?<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

日本ハム時代に打点王に輝くなど、中田翔は2010年代のプロ野球が誇るバッターだった

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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Hideki Sugiyama

 まだ厳しい残暑が続くが、ペナントレースも終盤となり、今季も引退選手の発表が出始めた。ここまで発表された選手の球歴とプロでの実績を振り返ろう。

中田翔の高い野球センス…トラブルがなければ

【中日】

中田翔(外野手、内野手)1989年生まれ
大阪桐蔭高→2007年高校生ドラフト1巡目で日本ハム入団→21年から巨人→24年から中日
通算18年1783試6369打1579安309本1087点14盗 率.248
打点王3回、ベストナイン5回、ゴールデングラブ5回、オールスター出場9回

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 2007年のドラフトの目玉として4球団競合を経て日本ハムに。2009年にはファームでイースタン・リーグ記録の30本塁打。2011年に一塁手、外野手として一軍に定着。抜群に勝負強いクラッチヒッターとして100打点を5回、打点王3回。高校時代に投手だっただけに強肩で、2012年には左翼手としてリーグ最多の19補殺。また一塁手としても優秀でゴールデングラブ5回。

 しかし21年に同僚選手への暴力事件を起こしシーズン中に巨人へ。巨人でも勝負強い打撃を見せたが中日移籍以後、出場試合数は減少した。

 大阪桐蔭OBでは今季、1学年下の楽天・浅村栄斗が2000本安打を記録したが、トラブルがなければ中田が先陣を切っていたのではないか。2013年、17年のWBC日本代表。攻守に野球センスの良さを感じさせる選手だった。

中日を支えたリリーフ2人も引退発表

祖父江大輔(投手)1987年生まれ
愛知高→愛知大→トヨタ自動車→2013年ドラフト5位で中日入団
通算12年509登17勝27敗12セーブ136ホールド500回335振 率3.04
最優秀中継ぎ1回

 社会人上がりの即戦力として地元の中日に入団。1年目から54試合に投げるなど、中継ぎ投手として活躍。又吉克樹、福谷浩司、福敬登、藤嶋健人らと中日の中継ぎ陣を担った。持ち球は、切れの良いフォーシームと縦に落ちるスライダーの2つだったが度胸満点のマウンドだった。ひげ面、マウンドで右手を高く上げる姿が印象的。オールスターに一度も選出されなかったのが惜しまれる。

【次ページ】 楽天日本一→ロッテの球宴2回出場右腕も

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