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男子バレー“パリ五輪の悲劇”から1年…因縁イタリア主将が今明かす“日本に逆転勝ち”した日「試合直前、仲間にこう伝えたんだ」

posted2025/09/05 11:00

 
男子バレー“パリ五輪の悲劇”から1年…因縁イタリア主将が今明かす“日本に逆転勝ち”した日「試合直前、仲間にこう伝えたんだ」<Number Web> photograph by Takashi Yuge

NumberWebの単独インタビューに快く応じてくれたイタリア代表主将シモーネ・ジャンネッリ(29歳)。石川祐希が所属するペルージャでもキャプテンを務める

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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Takashi Yuge

9月6〜7日、バレーボール男子日本代表は世界選手権(世界バレー)に向けてイタリア代表と壮行試合を行う。悪夢の逆転負けから1年、パリ五輪準々決勝で敗れた因縁の相手にどんな戦いを見せるのか。そして12日から始まる世界選手権で、再び対戦する可能性はあるのか――。日本代表主将・石川祐希の同僚でもある長身セッター、イタリア代表主将シモーネ・ジャンネッリ(29歳)が激闘を振り返った【NumberWeb特別インタビュー全2回の前編/後編に続く】

◆◆◆

 パリ五輪から1年が経った。

 バレーボール男子準々決勝、イタリア対日本。グループ予選での苦戦が嘘のように日本は試合開始から攻守が噛み合い、25-20、25-23と瞬く間に2セットを先取した。予選ラウンドを全体1位で通過し絶好調にあった強豪国イタリアを相手に第3セットも24点目を取り、1976年モントリオール大会以来の五輪セミファイナル進出はほぼ手中にあった。

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 だが、勝ったのはイタリアだった。絶体絶命の窮地を凌ぎきり、タイブレークの末に日本を下すと準決勝へ勝ち進んだ。

 2024年8月5日、パリ南アリーナで起きた奇跡の大逆転劇。ゲームの分水嶺は、21-24の死の淵から同点に追いついた主将シモーネ・ジャンネッリの攻めの連続サーブにあった。

「もちろん、あの試合のことはよく覚えている」

 イタリアが誇る稀代の天才セッターは、くるんとした(まなこ)を数秒間、宙に泳がせた。

【次ページ】 「日本は本当にいいプレーをしていた」

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