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野球クロスロードBACK NUMBER
夏の甲子園“ナゾの初出場校”未来富山高校ってナンだ?「全校生徒24人中23人が野球部」「赤点だと練習参加は不可」その超意外な校風
text by

田口元義Genki Taguchi
photograph byGenki Taguchi
posted2025/08/11 11:05
創部8年で甲子園初出場を決めた未来富山高校を率いる角鴻太郎監督。父はヤクルトで活躍した角富士夫さん
チーム打率4割2分6厘。6試合中5試合が2桁得点と、圧倒的な破壊力で初の甲子園切符を手に入れた。
角にとっては監督2年目での初舞台となる。
「早いっすね。僕、びっくりしてます」
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フランクな口調はリアルな喜びが表現されているようだった。角は「まあでも」と言い、謙虚に未来富山の快挙に浸る。
「誰が監督だろうと、2年目だろうとプレーするのは選手で、頑張ったのもあの子たちですから。『甲子園に連れてきてもらった』っていう感謝しかないです」
未来富山は「令和のモデルケース」になれる?
甲子園に突如として現れた“野球学校”。
野球には打ち込んでいるが、高校を卒業するための勉強も怠らない。そんな令和の新たなモデルケースは、高川学園との初戦でさらに注目を浴びることだろう。
監督としても織り込み済みである。
「注目されていることは理解していますけど、だからといって何かを変えるつもりはありませんし。『今まで通りの野球をしようね』と、子供たちには伝えています」
甲子園で日本代表候補のエースが快投を演じ、強力打線が火を噴く。
そう、自分たちの野球で、未来への扉を開く。

