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夏の甲子園“ナゾの初出場校”未来富山高校ってナンだ?「全校生徒24人中23人が野球部」「赤点だと練習参加は不可」その超意外な校風

posted2025/08/11 11:05

 
夏の甲子園“ナゾの初出場校”未来富山高校ってナンだ?「全校生徒24人中23人が野球部」「赤点だと練習参加は不可」その超意外な校風<Number Web> photograph by Genki Taguchi

創部8年で甲子園初出場を決めた未来富山高校を率いる角鴻太郎監督。父はヤクルトで活躍した角富士夫さん

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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Genki Taguchi

 8月5日に開幕した夏の甲子園。中でも注目を集めるのが、一風変わった校名が印象に残るある初出場校だ。近年、多くの「旋風」を巻き起こす通信制高校の新鋭は、果たしてどんなチームなのだろうか。《NumberWebルポ全2回の2回目/最初から読む》

 夏の甲子園に初出場する未来富山高校。

 通信制の高校で、全校生徒わずか24人のうち23人が野球部に在籍。全員がアスリートコースで学ぶ。地元・富山の出身者はひとりのみで他は長野や東京のなどの県外から来ており、全員が魚津市の寮で生活する。

 概要だけ見れば「野球学校」と思われがちなのだが、実は意外な現状もある。

赤点の場合は…練習にも参加できない

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 学習指導要領における卒業までに必要な74以上の単位数を取得するために、富山以外の学習センターでも教師を常勤させ、3年間での卒業を徹底させている。富山では前期と後期の年2回ある試験で赤点を取り、単位取得が困難になれば練習に参加できなくなる決まりがあるからこそ、生徒たちは勉学にも励む。そこは、自宅ではなく寮での集団生活がプラスに働いているという。

 最近では、今年のセンバツで話題となった沖縄のエナジックスポーツのように、スポーツに特化したコースを設ける高校は極めて珍しい事例でもなくなっている。

「野球に使う時間が他の富山の公立高校さんと比べると多いんで、うまくなるチャンスが増えるな、と思います」

 通信制である未来富山のメリットを語るのは、監督の角鴻太郎である。

【次ページ】 監督の父は元プロ野球選手

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