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「3浪しました」“本気で東京藝大を目指した”異色の経歴…玖麗さやか25歳はなぜプロレスラーに?「練習生時代は“できない組”」スターダムで花開くまで
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原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2025/07/19 17:01
スターダムで活躍する玖麗さやか(25歳)。藝大志望からプロレスラーへと転じた異色の経歴を持つ
プロレスの道に進んだことで藝大受験はひとまずお預けとなったが、「今も絵は描いている」という。
「時間があれば日常的に描いています。さあ、YouTube見ようみたいな感じで。油絵は部屋が臭っちゃうので、アクリルや水彩絵具で。世界堂とか行って、画材を見てるだけで楽しいです」
やはり芸術家肌なのか、玖麗は「我が強い」と自己分析した。
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「ここは譲りたくないなという部分がある。さっきも言いましたけど、ちょっとしたことでも負けず嫌い。でも優しいと思います。人に優しくしたいし、自分にも優しくありたい」
好きな食べ物を聞いたところ、ちぐはぐな答えが返ってきた。
「ハンバーグ。うどん。固いグミ。寝てるときも食いしばりがすごくてマウスピースしないと歯が割れるくらいなんです。練習中に食いしばったときに割れたことはあります。ああ、でもやっぱりお魚の方が好きです。お刺身、お寿司好きですね。ニンニクは苦手です。ガリは食べられます。焼肉のタレはダメです。お腹すいていたから今食べたくてハンバーグだったのかな(笑)。ハンバーグは自分でも作ります。レシピ教えてもらって味噌とマヨネーズ入れて。基本は料理しない。今は遠征が多いから食材が余っちゃってもったいないから。サラダチキンとか、健康志向。高知ではカツオ食べました。遠征先ではご当地料理かコンビニですが、地元のスーパーが開いていたら入ります。遠征は楽しみ。後2、3年で全国を回ったら、その後はわからないですけど」
休日の過ごし方も聞いてみた。
「休みの日は買い物だったら渋谷、原宿。この間は相模湖のアスレチックに行きました。栃木の友達の所にも遠出します。電車とかバスに乗るのが好きです。何もできないから、そのだらだらとした長時間の移動が好きですね」
「なんか玖麗、ちょっと違うぞ」と思わせたい
3月15日、吏南を破りシンデレラトーナメント初優勝。デビューから1年4カ月。5月11日には上谷の赤いベルトにチャレンジした。
成長著しい玖麗だが、今年の夏はどうなるのだろうか。
まずは7月21日に、札幌で妃南のフューチャー王座に挑戦する。
そして7月27日に大田区総合体育館で開幕する『5★STAR GP』のリーグ戦では、全4グループのうちレッドスターズのBブロックに入ってスターライト・キッド、AZM、なつぽい、稲葉ともか、梨杏、刀羅ナツコ、吏南と当たる。
「先輩たちに、『なんか玖麗、ちょっと違うぞ』と思わせたい。優勝するのが目標です。反則のない試合がしたいけれど、H.A.T.E.には勝率がいいんです」
シングルでの春夏連覇を目指す玖麗は、スターダムの未来ではなく「スターダムの今になる」と宣言した。




