「真っ先にアントニオ猪木さんに報告したい」念願のIWGP女子王座獲得…Sareeeは“猪木の墓前”で何を伝えた？「今のプロレスにも戦いはありますよ」 

　裏投げバックドロップ3連発にも耐えた朱里は蹴りをSareeeの左側頭部に叩きこみ、頭突きで応戦した。

　だが、Sareeeは怯むことなく、さらに裏投げを2発重ねた。

Sareeeの頭部にキックを叩き込む朱里　©Essei Hara

朱里に頭突きを見舞うSareee　©Essei Hara

　こうして「ずっと狙っていた、欲しかったベルト」は少し遅れた感じでSareeeのもとにやって来た。

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「実際に取った瞬間は、うれしかった。それがすぐ覚悟に変わった。なんだろうな。このベルトが私の所に来てくれたんだなあ、という感じ。これは運命だな。今、この時期にこのベルトが私の元に来たというのは、なにか私は試されているな、と感じた。時間はかかってしまった、とも思っている。でも、結果的に今だったんだな。これを正解にするのかは、すべて私次第なので。これからを見ていてほしい。このベルトの価値を上げて、今までにないような刺激的なものにしていきたいと思っています」

IWGP女子王座のベルトを巻きポーズを決めるSareee　©Essei Hara

「この結果が私を救ってくれたな…」

　Sareeeは当然のごとく2年連続のプロレス大賞を見据えている。これは結果の産物ではあるが、今後のIWGPをめぐる戦いが、そこに向かっての旅路となる。

「やったぞ。やっと取った。アメリカから帰ってきてから、いろんなことを言われた。失敗してきただの、やりきれなかっただの、いろいろ言われましたけれど、私は誰に何と言われようと、自分を信じてここまでやってきた。その結果が去年の女子プロレス大賞で、このIWGP女子チャンピオンになったことです。この結果が私を救ってくれたな、と思っています。本当に諦めなくてよかった。プロレスの神様ってやっぱりいて、頑張っていれば後押ししてくれるんだなあって実感しています。朱里と戦えてよかったと思っています。本当に強かったから、取った意味があると思っています。私はリングの上で嘘はつかない。この涙も、叫びも、ぜんぶ闘いの魂なんです」