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「ナガトモは日本の宝だ」ブラジル人記者が長友佑都38歳を“W杯有力”と予想するワケ「ミトマとクボが超トップになるのと…」躍進への2条件もズバリ 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2025/03/29 17:12

「ナガトモは日本の宝だ」ブラジル人記者が長友佑都38歳を“W杯有力”と予想するワケ「ミトマとクボが超トップになるのと…」躍進への2条件もズバリ<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

W杯アジア予選でメンバー入りし続けた長友佑都。彼の存在は大きいとブラジル人記者も見ている

「川島に対しても失礼だとは承知の上だが――彼もすでにキャリアのピークを過ぎていて、当時の日本で3本の指に入るGKだったかどうかは疑問だった。しかし、彼にとっては通算4度目のW杯であり、欧州で長年プレーしていて(注:ベルギー、フランス、スコットランドで合計12年半)、国際経験が豊富だった。人間性も優れている。森保監督は、彼がGKのみならず選手全員に自身の経験を伝え、なおかつ士気を高めることを期待して招集したのだと思う。そして、実際に日本の躍進に貢献した。

 通常、GKはW杯に3人招集されるんだけど、第3GKがピッチに立つことは稀だ。であれば、プレー以外でもチームにプラスアルファをもたらしてくれる選手を入れよう、という判断をするのは理に適っていたと思う」

――長友の場合、2026年大会にも招集されれば、日本人選手としては最多の通算5度目のW杯となります。

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「これだけW杯に出場する選手は、世界にもなかなかいない。彼のような人材を活用しない手はないと思う」

コーチにはハセベがいるしね

――ただし、仮に選手としての能力以外の要素を重視するのであれば、スタッフとしてチームに加えることもできそうです。

「確かにそれはそうなんだけど、チームのヒエラルキー上、スタッフは選手の上、ということになりかねない。同じ選手として招集される方が、他の選手も話がしやすいんじゃないのかな。近い年齢で言えば、現チームには長谷部誠がコーチングスタッフに入っているしね」

――純粋な戦力として考えない選手を招集するのはチームの戦力ダウンにつながる、という考え方もあります。その一方で、2022年W杯に参加した32カ国のうち、フィールドプレーヤー(FP)全員を起用したチームは7試合戦って優勝したアルゼンチンだけ。準優勝のフランス、3位決定戦に出場したモロッコとクロアチアにも出場しなかったFPがいた。4試合を戦った日本代表も、控えGK2人とMF柴崎岳、FW町野修斗がピッチに立たなかった。

「25、26番目の選手は、結果的にプレーしないことが多い。であれば、プレー以外の面でチームに間違いなく大きな貢献をしてくれる選手を入れる方が合理的なんじゃないかな」

ブラジル人記者がズバリ“W杯までにやるべきこと”

――これからW杯までに日本代表がやるべきことは何でしょうか?

「アジア最終予選で、ウイングバック(WB)に本来はウイングやMFの選手を起用する超攻撃的な3-4-2-1はたっぷり試した。今後は、できるだけ強い国と強化試合を組み、WBにDFの選手を起用するより守備的な3-4-2-1、そして4バックを試し、戦術的なバリエーションを広げたい」

【次ページ】 ミトマとクボが超一流に近付いてくれたら

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