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「ピッチャーとしてはラストチャンス」大谷翔平が語った“覚悟”「170kmですか? そりゃ、投げられるなら投げてみたいですよ」《単独インタビュー》 

text by

石田雄太

石田雄太Yuta Ishida

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photograph byNanae Suzuki

posted2025/03/20 11:04

「ピッチャーとしてはラストチャンス」大谷翔平が語った“覚悟”「170kmですか? そりゃ、投げられるなら投げてみたいですよ」《単独インタビュー》<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

「だからといって壊さないように抑え気味に投げることが先に立ってしまうようでは、いやいや、そんなことのために2度目の手術を受けたわけじゃない、という感覚になりますからね。僕はどこまでいってもパワーピッチャーとして投げていきたいなというイメージがあるので……自分の中に小っちゃい頃からずーっとある『こういうピッチャーが好きだな、こういうピッチャーになりたいな』という理想がそういう方向のパワーピッチャーなんです。端を攻めてうまくコントロールしていくタイプより、豪快な雰囲気のピッチャーが僕は好きだった。見ていてすごい球を投げるなっていうピッチャー、いたじゃないですか。誰とは言いませんけど(笑)、まっすぐも変化球も、どっちのボールもクオリティがすごく高いピッチャーが、コントロールのほうに振っているピッチャーよりも好みだという子どもだったので、そこは今も崩したくないかなという感覚でいます」

170kmを投げたい気持ちは?

――パワーピッチャーであり続けるために、2度の右ヒジ手術を経た今、理想のボールは変わってきているんですか。

「そこはとくに変わっていません。単純にピッチャーの僕は、バッターの僕が打てないボールを投げたいというだけなので……ボールの数値と感覚のいずれも、バッターとしてこういうまっすぐは打ちにくいな、こんな変化球は嫌だなというのがあるじゃないですか。そこを目指すだけですね」

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――大谷さんが投げているボールの成分で大事にしているのはどの数字なんですか。

「変化球は球種によって変わってきますが、フォーシームの場合は浮力じゃないですか。あとは、スピードかな。いや、やっぱり一番はスピードだな。スピード、浮力ときて、スピンレートに関しては回転数より回転効率のほうが大事かなと思います」

――170kmのストレートを投げたいという気持ちはまだ頭の中にあるんですか。

「170kmですか? そりゃ、投げられるなら投げてみたいですよ。先発ではなかなか難しいとは思いますけど」

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