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後藤洋央紀45歳「オレはバカです。家業を継がず…」亡き父に捧げるIWGP戴冠…“9度目の正直”がファンの胸を打った理由「ベテランの挑戦、何が悪い」
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原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2025/02/14 17:05

悲願のIWGP世界ヘビー級王座を手にした後藤洋央紀(45歳)。2月11日、大阪府立体育会館
最初の挑戦者は“棚橋社長”、永田裕志も挑戦に名乗り
「IWGP初挑戦から17年。感無量です。家族と仲間と超満員札止めのお客さんの前で、IWGPのベルトを取ることができました。早速ですが、次の挑戦者は棚橋社長。旗揚げ記念日。負けるつもりはない。前々から取ったらこうするって言ってましたし、やっぱり初めてIWGPのベルトに挑戦したのが棚橋さんだったので、棚橋さんとは何回もやってきましたけど、やっぱり自分がチャンピオンとして棚橋さんを迎え撃つ。逆のパターンに持っていきたかったっていうのは昔からあった。いまそれを実現できる立場になったので」
さらに名乗りをあげてきた永田裕志にも言った。
「若い世代に見せつけましょう。これも後藤革命の一つ。キャリアあるベテランが挑戦する。何が悪い。後藤革命に最後の最後までついてこい」
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「22年かかりましたけど、後藤コールの中で試合ができたことはレスラー冥利につきるというか、その中で奪取できたことは本当に嬉しく思っています。これからもこの世界ヘビーのベルトの名に恥じないように、『感動と興奮』そして『明日もまた頑張って生きよう』と、そういうふうに思えるような試合を、チャンピオンとして、していきたいと思います。ファンの方も一緒に戦ってくれてたんだな……」
後藤はIWGP世界のベルトに手を添えてその感触を確かめていた。
「運というか……。やっぱり亡き父がくれたチャンスだったと思う。それをしっかりものにできたと思いますね」
45歳の防衛ロードは3月6日、大田区総合体育館での棚橋戦から始まる。後藤が初防衛に成功すれば、4月5日の両国国技館大会で『NEW JAPAN CUP』優勝者の挑戦を受けることになる。
