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バスケットボールPRESSBACK NUMBER
「父は大谷妻・真美子さんのコーチ、兄は日本代表」河村勇輝に続くNBA入りなるか…バスケ一家で育ったテーブス流河(20歳)の可能性
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byBoston College Athletics
posted2025/01/08 11:00
NBA入りを目指し、ボストン大で腕を磨くデーブス流河(20歳)。報徳学園高1年時にウインターカップに出場、2年夏のインターハイ後に渡米した
もっとも、このゲームに至るまで、流河のカレッジキャリアは順風満帆だったわけではない。ここまで9戦で平均6.9分をプレーし、同1.2得点、0.8アシスト。試合によってはDNP(コーチ判断での不出場)に終わるゲームもある。昨年5月、日本代表のディベロップキャンプ(若手有望株が参加する合宿)にも初招集された俊才が、少なからずのフラストレーションを感じていることは想像に難くない。
「ACC、ディビジョン1の中では小さい方なので、僕のディフェンス、フィジカルは他のチームから弱くみられてしまう。体重も増えてきていますけど、それだけじゃダメ。強くプレーするっていう意識がたぶん一番の課題なのかなと思います」
特に流河がプレーするACCはこれまで多くのNBA選手を輩出してきたデューク大、ノースカロライナ大などが所属する超激戦区。「小さい頃から見ているチームと対戦できるのが本当に楽しみだし、夢みたい」と目を輝かせるが、そんな環境では求められるものも大きくなる。現在は控えPGという役割のルーキーのプレーイングタイムは、これから先もアップ&ダウンがあるのかもしれない。
大谷夫人も指導した父の助言
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ただ、そんな厳しい環境下でも「まだ僕はフレッシュマン。チャンスはあると思うので、どれだけ準備できるか」と話す流河に焦りがあるわけではない。空いた時間はプレイステーション5で遊んだり、ボストンの街に繰り出して買い物をしたり。少しずつカレッジライフに慣れている最中であり、同時に前記した通り、バスケ一家に育った流河にはいつでも助言を求められる頼れるファミリーメンバーが2人もいるのも心強い。チーム内には映像をシェアできるリンクがあるおかげで、父は練習まで含めた流河のすべてのプレーに目を通しているのだとか。
「(ノースカロライナ大ウィルミントン校出身の)お兄ちゃんもACCではなかったにせよ、アメリカのカレッジを経験しています。ただ、アドバイスはお父さんがメインですね。最近ではお父さんから、『プレー時間が限られる試合でも練習と同じようにプレーしろ』と言われました」
大谷翔平の夫人、真美子さんも富士通時代に指導を受けたベテランコーチからの頻繁なアドバイスは支えになるに違いない。