フィギュアスケートPRESSBACK NUMBER

「スポーツするとミトコンドリアを感じる」ソチ五輪ペア代表・高橋成美がいろんな競技に挑むわけ…「芸能人になってみんなに元気を届けたい」

posted2024/12/06 11:02

 
「スポーツするとミトコンドリアを感じる」ソチ五輪ペア代表・高橋成美がいろんな競技に挑むわけ…「芸能人になってみんなに元気を届けたい」<Number Web> photograph by Narumi Takahashi

皇居ラン中の高橋成美。ぴょんぴょん跳ねるように走る様子が楽しそうすぎる。「キツイのが好きなんです」

text by

佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

PROFILE

photograph by

Narumi Takahashi

ソチ五輪、フィギュアスケートペア代表だった高橋成美が現役を引退して6年。引退後の彼女はアイスホッケー、フルマラソン、サッカーと次々にいろいろなスポーツにのめり込み、最近はテレビのバラエティ番組で目にすることも多い。現役時代以上に生き生きと自分を表現しているように見える彼女に、過去からいまの思いまでを聞いた。すべてを包み隠さず語ってくれたNumberWeb特別インタビューをお楽しみいただきたい。<全3回の第3回/第1回はこちら

 2018年にスケートのペアを解消し、現役を引退した高橋成美は現在、いろいろなスポーツやテレビ番組の企画に取り組んでいる。スケートをやめて最初に挑戦したスポーツは、アイスホッケーだった。

「アイスホッケーは、小さい頃からずっと挑戦したかったんです。みんなでワイワイしているのがすごく楽しそうだったんですよ。選手は一般の開放日にも滑っているんですけど、スティックを持つ姿はもちろん、横に滑りながらストップする姿がすごく格好良かった。でも、怪我するから、って現役時代はアイスホッケーは禁止されていたんです。だから、スケートをやめたら絶対に挑戦しようと思っていました」

 長年の夢を実現し、昭和大学のクラブチーム「ブルーウィンズ」でプレーすることになった。当然スケートはうまいのだが、スティックさばきやシュートのバリエーションが少なく、なかなか試合に出場することができなかった。ある試合でチームが勝っている時、監督から「6番(高橋の背番号)」いくぞ」と声をかけられた。「いよいよだ」と思い、フェンスを越えてリンクに出ようとした瞬間、バランスを崩して氷上に落下した。

張り切りすぎて出番が来ただけで骨折

「数試合、わずかな時間ですが、試合にも出場させてもらっていたんです。その時は久しぶりの出場になり、『絶対に得点、入れるぞ』と思って勢いよくフェンスを飛び越えていこうとしたら肩から落ちて、右肩を骨折したんです。それでチーンです。そのまま退場しました。もう、マンガですよね(苦笑)」

 その後、アイスホッケーから離れ、今度はマラソンに挑戦した。

「幼い頃から芸能人に憧れていたので、スケートを引退したら芸能人になりたいとずっと思っていたんです。でも、トークが苦手で、緊張すると変なことばかり言ってしまうんです。だけど、走っていたら、そんなに喋らなくてもいいじゃないですか。それにマラソンを走ったら走る仕事がくるかなって思い、練習を始めたんです。やり始めると応援してくれる人が増えて、教えてくれる人も出てきて、どんどん楽しくなっていったんです。気がついたら芸能のために始めたことをすっかり忘れてしまうくらい、走ることに夢中になっていました」

【次ページ】 足の指にヒビが入ったまま初マラソン

1 2 3 4 NEXT
#高橋成美
#ソチ五輪

フィギュアスケートの前後の記事

ページトップ