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「全女は“プロレス”ではない」極悪女王で描かれた隠語“ブック”とは? ジャガー横田&ブル中野が明かす全女のウラ側「本当だと思われたら私は残念」
text by
堀江ガンツGantz Horie
photograph by東京スポーツ/アフロ
posted2024/12/02 17:00
極悪同盟の一員として活躍したブル中野。今年、日本女子レスラーとして初めてWWE殿堂入りした
「ピストル」とは全女独特のもので、男子のプロレスで言うところの「シュート」と混同されることがあるが、まったくの別物だ。試合自体は通常のプロレスと同じように、相手をロープに飛ばし、ドロップキック、フライングボディアタックなど大技が繰り出され、レスラーたちはそれをしっかりと受ける。いつもと違うのはピンフォールの方法だ。ピストルでは、ボディスラムやブレーンバスターで投げた後、マットに横になった相手の上に乗り、フォールの体勢に入った瞬間から全力で押さえ込む。下になった選手はブリッジなどを駆使して必死になって3カウントが入る前に肩を上げようとする。'80年代の全女の、主に若手選手の試合映像をYouTubeなどで見てもらえば、フォールに入った時の両選手の“必死さ”が、通常のプロレスとは明らかに違うのがわかる。
「ピストル」とは、プロレスの試合の中でフォールの奪い合いのみ競技スポーツとして行われる全女特有としか言いようがない試合形式なのである。
'83年に全女に入団し、'80年代末から'90年代初頭にかけて全女のトップに君臨した“女帝”ブル中野は自らの経験をこう語る。
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