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「会社員として、魅力を発信していけたら」テレビ局に就職した元フィギュアスケーター・横井ゆは菜の現在「(選手時代は)今思えば青春だったな」 

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野口美惠

野口美惠Yoshie Noguchi

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2024/11/20 06:00

「会社員として、魅力を発信していけたら」テレビ局に就職した元フィギュアスケーター・横井ゆは菜の現在「(選手時代は)今思えば青春だったな」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

昨年4月にメ~テレ(名古屋テレビ放送)に入社した横井ゆは菜

「ハードルが下がったよ」届いた反響

 クイズの問題作りも、その一つ一つに加わった。

「会議でクイズを作っていくなかで、総合演出の方のアイデアは凄いなと思いました。『メ~テレにしかできない個性を出すために、横井クイズ入れちゃおう』ということで、『私が好きな寿司ネタ』などの質問を入れたのです。スケートの話題だけだと間延びしてしまうけれど、視聴者が『そんなこと興味ない!』と笑えることで緩急がつく、と。プロの視点でした」

 いざ迎えた収録。お笑い芸人のニューヨークと、スケートの衣装姿の横井が、軽快なトークで掛け合う。『フィギュアスケーターは目が回るか』『演技中に鼻水が出たらどうする?』などのウンチクで盛り上がった。

「もともと人と話す時には盛り上げたいタイプ。鼻水のような下品な話でもニューヨークさんが突っ込んでくれて、スケートファンではなくても楽しめる番組に仕上がりました」

 放送への反響は大きかった。

「番組を見た方から『フィギュアスケートのハードルが下がったよ』と言われて、嬉しかったです。スケートの上品さや美しさも大切にしつつ、初めて競技を見る方にはラフな気持ちで楽しんでもらえたら良いなと思います」

入社2年目の責任感「会社員として…」

 テレビ局員という立場での活動に、新たな手応えを感じている。

「私は、競技者としてはトップレベルまでは行けなかったので、個人の発信力としては弱い。だからこそ会社員として、一人ではできなくても会社の力を借りて、スケートの魅力を発信していけたら」

 入社2年目となり、社会人としての責任も感じるようになった。

「好きなことだけやるのは、会社員としては違うということも自覚しています。今、イベントコンテンツ部でメインの担当になる案件が初めて出来て、部長からも『この案件で横井さんが成長できれば』と温かい言葉をいただいています。今は何より、このイベントを成功させることを頑張ります」

 社会人として、そして元フィギュアスケーターとして。情熱を注ぐ舞台を、自ら創り出していく。

横井ゆは菜Yuhana Yokoi

2000年5月19日生、愛知県出身。'18年、全日本ジュニア選手権優勝。'19年からシニアへ転向し、'22年には四大陸選手権で7位入賞。'23年、大学卒業とともに競技を引退し、同年4月メ~テレ入社。

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